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◇ 自然素材による建築のすすめ

▼ 環境面からも健康面からも良い結果が得られます

昔から木造住宅に使用される木材は、建てる場所に近い所で育った木を切って使用するのが一番良いとされています。
長い長い時間をかけてその地域の山で育ち、そこの土と水から栄養分を取り、そこの気候風土とともに育った木で我が家を造る。これがベストな訳です。

同じように、自然にあるもの、もしくは自然素材から作られたもの、例えば土、木、紙などを出来る限りたくさん使用した方が、環境面からも健康面からも、とても良い結果が得られます。
ですから、家には出来得る限り自然素材を使うようにしたいものです。

最近の住宅は高気密高断熱化が進んでいます。

これ自体は決して悪いことではありませんが、問題は、その中で使われている建材や家具などに含まれる化学物質が、どんどん室内に放出され続けるということです。
そのため法では、24時間換気システムの設置を義務付けましたが、それで問題が完全に解決するような生やさしいことではありません。

別な見方をしますと、換気によって室内の化学物質を室外に放出するということは、地球を汚染するということと同じであります。身勝手なドライバーがタバコの灰や空き缶を窓から捨てたり、悪質な産廃業者が産業廃棄物を不法投棄することと大差ないように思います。

自然素材をなるべく多く使用しましょう

上記のような状況下、有害な化学物質から身を守ることはほぼ不可能な状況に陥っており、大半の住宅がシックハウスと言っても過言ではありません。
誠に厄介で由々しき問題となっております。

地球の環境汚染の上からも、出来上がった家や部屋に有害物質が存在しないだけでなく、万一化学物質などの有害物質が室内に放出されたとしても、これらを分解(吸着ではなく)して、しかも一切外部に出さないようにする技術が、今切望されています。

このような理由からも、さらに健康面からも、有害な化学物質を排出しない自然素材をなるべく多く使用することを強くお勧めします。

家も人も健康で快適な暮らしが出来ます

天然の無垢の木材は調湿作用を行ってくれますが、ひび割れやねじれたり、伸びたり縮んだりします。
その結果少々見栄えが悪くなるところもあります。そのような自然素材の性質を知らない方が多くなってきました。

建材メーカーが伸び縮みしない、割れない、見栄えの良い工業製品を「新建材」として大量に生産するに及び、施工が簡単だということもあり、施工に手間がかかり、品質にバラつきのある天然素材が敬遠されるようになってきました。
結果、健康被害を引き起こす、シックハウス症候群が社会問題になったことは記憶に新しい事実として、ご存知の方も多いと思います。

冒頭にも述べましたように、昔から使われてきた土、木、紙の良さを今一度見直し、これら天然素材と現代の技術から生まれる新素材を、上手に組み合わせ、知恵を出して使えば、家自体もそうですが人も健康で快適な暮らしが出来るようになります。

安心の家づくりが出来ます

木は人間に安らぎを与えます。そして子供たちの情緒にも優しく作用します。
最新技術が、家の構造面、耐震性、耐火性、環境面など、とても優れた能力を発揮してくれるようになりました。ですから安心の家づくりが出来ます。

自然素材の持つ温かみは、大手メーカーで大量生産される新建材では絶対に味わえない癒しの味わいがあります。
自然の木の香りとともに、この感触を是非とも子供たちに味わってほしい気がします。

故郷や自分の育った家の思い出は、実はこの癒しの中でいつまでも残るだろうと思われます。
そして、情緒豊かで感性豊かな人としての本来の心を取り戻すことになるような気がします。