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◇ 丈夫な構造のポイント

建物を丈夫にする方法はいくつもありますが、その中から主なものを列記してみます。
災害時の命を守る、家づくりの根幹をなす極めて重要なところですので、しっかり意識しておく必要があります。

建てる場所
造成地など、山を削ったり、埋めたりして出来た分譲地や、田や畑を埋め立てた跡地に建てる場合は、事前に(出来れば土地を購入する前に)十分な調査が必要です。埋め戻した土は、沈下しやすく建物に諸々の障害をもたらします。

間取りの形
なるべく総2階建にする。鉛直荷重(屋根や雪や内部の備品等建物に垂直にかかる力)や、風圧力(建物が横から受ける力)は、柱や耐力壁を伝わって、基礎に吸収されます。そのため、X方向、Y方向のそれぞれに、耐力壁をバランス良く配置させることが重要です。
総2階建の建物は、形の上で、この耐力壁が、必然的にバランス良く配置し易く、構造上安定するからです。したがって、やむをえず変形建物や、一部2階が乗ったような形の建物になってしまった場合は、余程うまく耐力壁の配置を考慮する必要があります。
参考 耐震設計

基礎について
なるべくベタ基礎(建物全面に厚さ15cm程度の鉄筋入りコンクリートを打つこと)にする。普通の布基礎にする場合は、隅角部を三角形にした方が建物の変形を防ぎ、不同沈下の防止にも役立ち構造上強くなります。
参考 チェック!基礎の隅角部

筋違の寸法
耐力壁を構成する筋違の寸法は、通常柱の二つ割りとか三つ割りを使用しますが、大きい程強度が増します。可能な限り大きい寸法のものを使用しましょう。

緊結金物について
継ぎ手や仕口(材と材とが結合されるところ)や筋違等に使用される緊結金物は、所定の場所に所定の方法(これらは公庫仕様にも詳しく記載されています)で、しっかり取り付けなければ全く意味を成しません。厳重なチェックが必要です。