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◇ 第1話 レストハウス

 最近のことですが、私は、静かな音楽の心地よい、とあるレストハウスで、時の流れに身をゆだねて過ごすことがあります。
 このレストハウスの周囲には人家はちらほら点在していますが、ほとんど田畑に囲まれた一軒家という感じのお店です。砂利敷きの広い駐車場から見える景色は、まさにのどかな風景の絵画を見るようです。レトロ調のドアを開けますと、ドアチェック近くにぶら下がった鈴の音が来訪を響かせます。そして、珈琲の甘い香りを抱いたジャズの音が耳に飛び込んできます。こじんまりとした広さで、私好みの洒落たアンティーク調のインテリアや明かりが施してあります。
「いらっしゃいませ!」
 明るく元気な店員の声がジャズのメロディーと同化して奏でます。
 この雰囲気がとても気に入り、また珈琲や食事の味も素晴らしいこともあり、時々利用するようになりました。

 いつでしたか、何気なく窓側の席に座り、いつもの珈琲を注文し、ぼんやりと窓の外を眺めていました。窓は台形型の出窓になっています。薄茶色のフリルのレースを着飾り、窓の下半分は、外の景色を見ることが出来るように工夫されています。その出窓に直角にアンティーク調のソファーとテーブルが置かれています。深みのある茶色い膳板には、雰囲気の良い一輪差しや小物が置かれていますが、ソファーに座りますと、膳板が丁度左肘がつけるくらいの高さですので、とても開放感があります。その席は、お店の片隅にレイアウトされていますので、お店の内部が全て見渡せる位置でもあります。
斜め右奥に円形のカウンターがあり、割と高めの8個ほどの椅子がゆったりとした間隔でカウンターをとり囲んでいます。カウンターの後部には棚があり、レコード盤やCDがぎっしりと、整然と並んでいます。テーブル席は2~4人掛など6ボックスがあります。ですから、カウンター席まで入れますと、ざっと25から30人ぐらいで満席となるものと思われます。ランチタイム時は、ほとんど満席近くなることがしばしば見られます。お店の雰囲気と珈琲や料理の味が、品のよい常連客を満足させているのかもしれません。

第1話 レストハウス
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