作家 川北町二の魅惑世界

◇ 第1話 共感

木枯らしの吹く前に
ひまわり短い秋が去り、もう冬の気配がすぐそこにあります。
あなたと初めてお話できたのは、夏の終わりかけの頃でしたね。ヒマワリの花が、日の光をいっぱいに浴びて、風に揺ら揺らとなびいているのが印象的でした。そんなとても眩しい日でした。あなたと初めてお会いしたのは。
落ち着かない言の葉があちこちにさまよい歩き、あなたに分かって欲しいほんとの気持ちが伝わらなくて、その言の葉を拾い集めて、つなぎ合わせるのに苦労したものでした。
そんな私をあなたは、やさしいまなざしと温かい心で包んでくれましたね。ふとしたあなたのしぐさが、私の心に焼き付いてしまい、なにげなく口ずさんだあなたの歌が、私の魂を癒してくれました。
生まれて初めて共感という二文字を肌で感じました。私の心は日増しにあなたという存在を意識し、面影を追うようになりました。たとえそれが、あなたの意識の外にある私でも良かったのです。私はただ、あなたの存在そのものを必要としたのです。
第1話 共感
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