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めもるの奇跡

◇ 第14章 変化の芽吹き

早川が次の日の月曜日に出社した午後の三時頃のことだった。関東建設日報の内村から会社に電話が入った。 「ご無沙汰です。今、いいですか?」 「例の件ですか?」 「はい。そうです」 「内村さん、すみません。今、手が離せない事情がありますので、改めて、私の方から電話したいのですが、宜しいでしょうか?」  早川は会社でこの話をしたくなかった。交換手が聞いているかもしれないし、部下が聞き耳立てるかも知れないと思った。内村も事情を察したようである。
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