畑違いの仕事への挑戦を決意した佐太郎のとった退社の日の行動が……
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◆ あらすじ


川北町二(かわきたちょうじ)作
短編小説 波の標

□ あらすじ □

  水島佐太郎は十五年前、高校を卒業する時に、事業の後を継ぐことを望んだ親父との間で猛烈な言い合いをした。佐太郎は激しく反発した。

 それから十五年が経ったある日曜日の午後、再びその件が持ち上がった。
「はっきり言う。俺の後を継いでくれ。頼む!お前だったら俺以上に上手くやれると思ってる。お前の考えた通りに事業を展開して行けばいいよ」

 佐太郎は、父良助の思い詰めたような熱い眼差しを肌で強く感じた。

 折しも台風により、父の運営していた漁場が壊滅的な被害を受けた。屈強な父の打ちひしがれた姿を目にして、佐太郎の思いが徐々に変化していく。

 そして、長年勤務していた会社を退社することになる。

 畑違いの仕事への挑戦を決意した佐太郎のとった退社の日の行動が、策略士と評判の、勤務先の社長の心を大きく動かすことになる。

 はたして結末は……。


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