この物語は正義感に満ちた一人の男の物語です

第3章 再会

めもるの奇跡

◇ 第3章 再会

あれ以来、花岡亜希子からは連絡がなかった。おそらく、会社勤務の都合上、休暇が思うように取れないのかもしれない、と早川は思った。亜希子との時間はたっぷり取れるような手筈は出来ている。早く逢いたい、逢っていろいろ話しをしたいと思っていた。  今日は土曜の休日。早川は朝から久しぶりに社宅でのんびりしていた。窓から漏れる日差しは夏ほどは強くなく、開け放たれた窓から吹き込む柔らかな風が心地良かった。遠くで子供達が遊んでいるのが見える。
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