この物語は正義感に満ちた一人の男の物語です

第6章 決断 ①

めもるの奇跡

◇ 第6章 決断 ①

月曜日の朝、甲斐オーナーから電話があった。先週の火曜日の朝、来週時間空けといてね、来週の月曜日、つまり今日電話するからということだった。早川は月曜日か火曜日ならという返事をしておいた。ところが、甲斐オーナーは電話の先で、今週は時間が取れないから来週に延ばしてくれという。  オーナーの声が、いつものはきはきした口調と違うように聞こえた。ちょっと疲れているような、そんな感じだった。改めて電話するからと言って電話が切れた。
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