◇ 第三章 バトン 津山は自分が蒔いた種が、場合によっては大きなうねりとなって自社のみならず、業界自体に激震を与えてしまいかねないことを想像し身震いした。事と次第によっては、当然津山の責任問題にも発展しかねない。自分で蒔いた種は自分で刈る。無責任な行動をとる訳にはいかなかった。 短編小説 建の鐘