屋根を片流れにしたプランです。屋根形状をソーラーパネルの設置の事を考えて片流れにしてみましたが、もちろん他の形状も可能です。屋根形状等外観デザインを変更する場合は、各チェック項目の再計算をして安全を確認しなければなりません。
建築面積65.41㎡(19.75坪)、床面積116.76㎡(35.25坪)、施工面積128.75㎡(38.87坪)
建物寸法:X方向×Y方向(mm) 8190×8190 基準寸法(M):910mm
3LDK、ビルトインカーポート、リビング階段、(ロフト・小屋裏収納可)
このプランを利用できる接続道路は、北側のほかに東側や西側が可能と考えられます。第一種住居専用地域で、北側道路の場合は、道路の反対側からの北側斜線を適用できますので問題はないと考えられますが、他の道路の場合は、建物を北側の隣地境界から相当離して配置しない限り、制限内に建てるのは厳しいと考えられますので、一応このようなデザインにしました。また、通常2階の屋根付きバルコニーも間仕切部屋として取り込むことが出来ます。その場合間仕切直下率の数値がぐんと上がります。
尚、2階のバルコニーは床面積に参入しておりませんが、屋根付きバルコニーで2mを超える場合は参入しなければならない場合があります。
このようなデザインの場合の留意点は、緩勾配屋根やバルコニーからの輻射熱を防止する為の高断熱施工と雨音対策です。また、緩勾配屋根やバルコニーの排水口に木の葉などが詰まってしまい、全体が雨水でプール化してしまうことがありますので、必ずオーバフロー用の排水管を壁に取り付けることを忘れないようにしましょう。
外壁構造用合板+内部筋違の場合の耐震チェックポイントの計算結果
住宅を専門に設計・施工している技術者の中に「外壁の下地材として構造用合板を取り付ければ地震に対して安全です」と建て主に説明している方がおられるようですが、誤った考えだと思っています。ほとんどの場合、外壁外周を構造用合板張のみにしただけでは、偏心率を限りなくゼロに近づけることは出来ません。従いまして必ずしも安全であるとは言えません。解決策として、建物内部の一部に筋違又は構造用合板を取付けます。偏心量の動きを見ながら筋違等の位置を決定する方法で、偏心率を限りなくゼロに近づけることが可能になってきます。
この件につきましては、以下の記事に詳しく記述してありますので、ご覧いただければと思います。
参考 実例を挙げて詳しく考察
必見 偏心率は何故0に近いほうが良いのか
全体に見直しを行い、間取りや開口部の寸法や取付位置等を少し変更しました。
◆ 平面図と外観パース モデュール(基準寸法):910mm 外壁外周全面:構造用合板張 筋違:45×90
1階平面図
2階平面図
外観パース