小説 めもるの奇跡 ◇ 第5章 疑惑 ① 十時過ぎに、設計一課の若林から送別会の会場が決まった旨の連絡があった。夜になり、早川は今流行の大衆市場という居酒屋で岩田課長と食事をした。テーブルの上に酒のつまみが並びビールを酌み交わした。「課長、私は酒に弱いですから、酔わないうちに、例の後継者の件をお話ししておきたいのですが」 2023.06.14 2024.02.16 小説 めもるの奇跡