「どうせ、営業マンなんてものは、売らんがためには何とでも言うからなあ」
なんて声も聞こえてきそうですが、一方では、
「君の言う通りのシステムだったら、前向きに検討するだけのことがありそうだね」
なんて声もいただきます。
会話(1)
社員:「社長、お客様のご希望の金額に合わせると、坪単価はこうなります。どうしましょうか?」
社長:「利益がどの程度捻出できるかは、受注してから考えよう」
社長:「とにかく契約することが先だよ」
とか、
会話(2)
社員:「社長、この物件は、かなり厳しく利益が殆ど見込めないと思いますが、どうしましょうか?」
社長:「今は金が回りさえすればそれでいい。なんとしてでも契約してこい」
なんてことがあります。
よく考えて見ますと、むちゃくちゃな話なのですが、背に腹はかえられない訳でして、どこの会社でも似たようなことはありがちなことです。
上の言葉を以下のように置き換えたらどうでしょう。
会話(3)
社員:「社長、お客様の希望の金額に合わせると8%しか利益が出ないんですが」
社長:「よし、それでもいいや。とにかく契約することが先だよ」
会話(4)
社員:「社長、これは受注しないほうがいいと思います。荒利が5%しか見込めません」
社長:「今は5%の荒利でも、金が回りさえすればそれでいい。なんとしてでも契約してこい」
上の段の会話と、下の段の会話の違いはなんでしょうか。
明らかに違うのは、上の段の会話では、荒利率が全く語られていないということです。ですから、実際にふたを開けてみたとき、場合によっては赤字になる可能性が危惧されます。
一方下の段の会話は、少なくとも物件の積算をして、見積書を作成した形跡が伺えます。その結果として、具体的な数値で語られていますので、厳しい受注かもしれませんが、社長の頭の中には、手の打ちようによっては、なんとかなるという、はっきりとしたイメージを持つことが出来ます。
この違いはとても大きいと思います。
年間を通して考えますと、ぞっとするくらいの差になるような気がします。
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受注前に建物の原価をしっかり把握しておくことの重要性は、今更申し上げるべくもないことですが、ややもすると、勘に頼るのは、ま、いいとしても、そんなことは、およそないかもしれませんが、もしかして、ドンブリ勘定を正当化しているとすれば、今の厳しい現実と、お客様の目の濃さを、クリアするだけのパワーは、もはや無いと言ってもいいのではないでしょうか。早晩、自転車操業になることは必定なように思われます。
受注前に正確な実行予算をつかみ、きちっとした適切な対策を全社上げて打たなければならない。しかも短時間で判断しなければ競争に勝てないわけですので、タイムリーで的確な判断と実行が望まれます。
お客様が要望する工事途中の追加工事を、
「ああ いいですよ」
と軽々しく受けてしまい、追加工事金としてちゃんと計上できないまま、当然お客様に請求することをしない。
いや請求することに罪悪感を感ずる。まさかとは思いますが、うそのようなほんとの話なのです。
それほどゆとりのある受注をしているわけでもないにもかかわらず、あたかもそうすることが、
「うちの会社は良い会社なのです」
といわんばかりの全く履き違えた考えかたがそこにはあります。
お尻に火が付いている会社の、台所事情を知ってか知らずか…… です。
会社がつぶれたら、それこそお客様のためにはならないわけです。
追加工事に関する担当者とお客様のやり取りを、報告はもちろん、実際にどのような処理がなされたかまで社長が把握していれば、少なくともこのようなことにはならないと思います。
「こんな当たり前のことすら出来ない現実があるんだよね」
と語ってくれる経営者の苦悩が、切実な思いとなって伝わってきます。
だからといって、
正当にいただくべきお金をいただかないことが良いわけではありません。
実行予算も組んでいない。『あがってなんぼ』なんて馬鹿げた現場管理は絶対に避けたいものです。
SUNCADシステムが、なぜ人気があるかといいますと、
実はこの辺のところを実に明快に答を出してくれるからだと思います。
会社の経営はデータで語れ!
なんて偉そうなことは申し上げませんが、
少なくとも、
SUNCADシステムを、今ここで検討しておくべきではないですか、
ということは、声を大にして申し上げておきたいと思います。