建物を丈夫にする方法はいくつもありますが、その中から主なものを列記してみます。
- 建てる場所
造成地など山を削ったり埋めたりして出来た分譲地や田や畑を埋め立てた跡地に建てる場合は、事前に(出来れば土地を購入する前に)十分な調査が必要です。
埋め戻した土は、沈下しやすく建物に諸々の障害をもたらします。 - 間取りの形
なるべく総2階建にする。
鉛直荷重(屋根や雪や内部の備品等上からの力)・風圧力(横から受ける力)は柱や耐力壁を伝わって基礎に吸収されます。そのため、X方向、Y方向のそれぞれに耐力壁をバランス良く配置させることが重要です。
総2階建の建物は形の上でこの耐力壁が必然的にバランス良く配置し易く、構造上安定するからです。
したがってやむをえず変形建物や一部2階が乗ったような形の建物になってしまった場合は、余程うまく耐力壁の配置を考慮する必要があります。 - 基礎について
なるべくベタ基礎(建物全面に厚さ15cm程度の鉄筋入りコンクリートを打つ事)にする。
普通の布基礎にする場合は隅角部を三角形にした方が建物の変形を防ぎ、不同沈下の防止にも役立ち構造上強くなります。 - 筋違の寸法
耐力壁を構成する筋違の寸法は通常柱の二つ割りとか三つ割りを使用しますが、大きい程強度が増します。可能な限り大きい寸法のものを使用しましょう。 - 緊結金物について
継ぎ手や仕口(材と材とが結合されるところ)や筋違等に使用される、緊結金物は所定の場所に所定の方法(これらは公庫仕様にも詳しく記載されています)でしっかり取り付けなければ全く意味を成しません。厳重なチェックが必要です。