作家 川北町二 魅惑の世界

◇ しなやかな人生を

(親愛なるあなたへ!)

雪景色ここのところのしぐれ模様の天気も、今日は一転雲一つない快晴となりました。車の窓を開けると、やや冷たく感ずる風が顔にあたり、少しは暦通りになったかなと思わせる今朝の通勤途上でした。
不景気のためでしょうか、いつもの年のような師走の慌しさが、どことなく感ぜられず寂しい気もします。
お元気ですか?
もうすぐクリスマスですね。そしてお正月ですね。
一年があっという間に過ぎて行くような気がしています。自分を振り返る間もなく、ただただ時間を追いかけているようで、時々ふっと我に返った時、これでいいのだろうかと自問自答することもあります。

自分が正しいと思って選んできた一つ一つの道が、もしかしたら間違っていたのではないかと思うこともあります。でも、いまさら軌道修正もままならず、というより、その勇気が持てず、ただ悶々としている自分がここにいます。私の人生の許容範囲がだんだんと狭くなってくることを思うとき、その思いは時に揺らぎ、時に焦燥となって押し寄せてきます。
でも、そんなことばかり考えていては、事態は一向に改善されないわけですので、やはり、最後の勇気を振り絞って、ゴールに向かって、エンジン全開で突き進むしかないような気がしています。

先日、あ、そうそう、あなたにお手紙した次の日に宝くじを買いました。宝くじは、夏と冬の二回、毎年買い続けていますが、当ったためしがありません。もしかしたら、もしかしたらの思いは、多分私だけではないと思いますが、たとえ当らなくても、ささやかな夢を買ったと思えばいいのかもしれませんね。当ったらお知らせします。もちろん期待しないで待っててくださいね。
万一幸運にも当ってしまった場合?どうしましょうねえ。考えたことありません。多分驚きのあまり卒倒してしまい、札束を見ずしてあの世行きかもしれません。その時のために、遺言状にしたためておかなければなりませんね。当選金は全て愛するあなたに渡すようにってね。

クリスマスはどういう予定なのですか?お正月はコタツの中?それとも……。コタツは体は暖まっても心までは温まりません。出来ることなら、あなたのやさしい言葉に体を沈め、温まれたら……。

一年の締めくくりは自分の心の締めくくり。気を引き締めてラストスパートです。

もし冬という季節がなければ、寿命がもっと延びるんじゃないかと思います。寒さは容赦なく身体を萎縮させ、病気の原因となります。肌にも悪いとか。くれぐれも風邪など引かないようにね。ご自愛を!

親愛なるあなたへ! しなやかな人生を

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