相談者のやり取りの中から悩み解決のヒントがあるかもしれませんね。
尚、なるべく原文にて表示していますが、さしさわりのある箇所等は、割愛もしくは削除しておりますのでご了承下さい。
以下はご相談者様からの相談内容の目次です。
■ 回答や会話のやり取りは行自体ををクリックして下さい。
- 建築予定地が畑の跡で土が柔らかいような気がするんですが
- 家を建てるのに基礎が一番大事だと思うのですが
- 自分で間取りを作ってみたい
- 家造りの全体像が見えていません。参考になるような何かありますか?
- 1階を貸駐車場にして2・3階は二世帯住宅にしたい
- ずばり1,000万円しか予算がありません。家が出来ますか?
- 変形した土地にお店を計画しているのですが
- ホームシアター付の住まいを造りたい
- マンションのリフォームを検討中です
- 犬走りの施工時期について質問
- 玄関ポーチの柱を木にしたいが
- 窯業系のサイディングと金属系(ガルバニウム鋼板)を比較する
- 外壁のサイディングの厚さについて
- 構造体はもちろんですが、何か台風対策があるのでしょうか?
- 屋根の形状で悩んでいます
- 一括発注の場合将来の補償・メンテ等にメリットがあると考えていますが?
- 発注スタイルと見積もりについて
- 建設地が遠隔地(離島)の為、監理面や業者選びなど頭を痛めています
- 1階は絵などを展示出来るアトリエ風又はカフェバーのような造りにしたい
建築予定地が畑の跡で土が柔らかいような気がするんですが
今住んでいる母屋の隣に畑があるんですが、そこに息子夫婦の家を新築しようと思って今準備をしているところです。
でも、畑は見た目にも土が柔らかいような気がするんですが、そんなところに家を建てて大丈夫でしょうか?
何か対策みたいなものがありますか?教えてください。よろしくお願いいたします。
回答
この手のご相談はよくあります。
ご相談されるということは、ご自分で多少なりとも不安があるからだと思います。
ところが実際には、そういった意識もなく建築されて、泣くに泣けない事態になった話しもまたよく聞きます。
田んぼや畑の跡地に家を建てる場合は、特に慎重に事を進めなければなりません。この時点での安易な妥協が、後々致命的なことになると思っておいて下さい。
コストアップになることを心配して、または業者の勘による「大丈夫ですよ!任せてください!」の言葉を信じて造った家の悲劇を私は数多く見てきました。
全てに言えることですが、いい加減な工事は必ず大きなツケを払わされることになります。くれぐれも慎重に!
参考 ある家づくり相談事例
家を建てるのに基礎が一番大事だと思うのですが
貴ホームページを教科書代わりに勉強させていただいています。
素人にも平易に書かれていて読み易く、内容がとても豊富で充実していて、いつも凄いなあと思っています。
基礎についてお尋ねします。
家を建てる時基礎が一番大事なような気がするんですが、素人には基礎ってどんな風になっているのか、また、どんな作りがいいのか解りません。ご教授下さい。よろしくお願いいたします。
回答
過分なお褒めをいただき、ありがとうございます。
まだまだ十分にお伝え出来てないような気がしますが、少しづつでも充実させていき、これから家を建てる予定の方やリフォームをお考えの方々に、万分の一でもお役に立てればとの思いで書いています。
さてお尋ねの件ですが、そうですね、家づくりで一番大事なことは何ですかと問われたら、おっしゃる通り私も基礎だと言います。これは呼んで字の如く、誰しも疑いなくそう思う筈ですね。
その基礎工事がいい加減ですと、後々痛い目に遭いますので、十分に気をつけるべきと思います。
基礎については以下を参考にして下さい。
参考 基礎の種類とその解説
自分で間取りを作ってみたい
素人ですので間取りを作るのはとても出来そうもありませんが、せっかく自分の家を造る訳ですから、真似事でもいいから間取りを作ってみようと思い立ちました。
どこから手を付けたら良いのですか?
どんなことに気をつけたら良いのですか?
よろしくお願い致します。
回答
とにかく自分で家づくりに興味を持ち、間取りなどを作りたいという欲求が湧いたことは、とても素晴らしいことだと思います。参考になるかどうか分りませんが下記を参考にして下さい。
参考 間取り作成のコツ
見ていただいて、もし解らないことがありましたら遠慮なくまたメール下さい。
家造りの全体像が見えていません。参考になるような何かありますか?
今、家を建てようと計画していますが、何から手を付けて良いのかさっぱり分りません。
何か参考になるようなものがありましたら教えていただけないでしょうか?
相談する人もいませんので不安でなりません。
ここのホームページを見て相談する気になりました。よろしくお願い致します。
回答
先が見えないと確かに不安ですし決断も鈍ってしまいますね。
参考になるかどうか分りませんが、家づくりの流れが一目でわかるように作った表がありますので、それを参考にして下さい。
参考 家づくりの標準的なスケジュール
見ていただいて、もし解らないことがありましたら遠慮なくまたメール下さい。
1階を貸駐車場にして2・3階は二世帯住宅にしたい
今まで住んでいる家を壊して、1階を貸駐車場に2階・3階を二世帯住宅にしたいのですが……。
土地は約60坪ほどあります。車が何台駐車できて収入がいくらぐらいになるのか、また2階3階は外階段で分離したいのですが可能かどうか、また父が死去した関係で相続の問題もあります。
さらに銀行ローンのことも教えて欲しいのですが……。どうしたら良いか、アドバイスをお願いします。
友人からとても評判が良いと紹介されました。
家のことは素人でよく解りません。よろしくお願いいたします。
回答
目に見えて具体的に状況を把握をするには、次のステップを踏まないと答えが出てきません。
このご相談は、基本的にはお会いして、敷地を見させていただいてから、打合せをしながら結論を見出していくプロセスの中から答えが見つかります。相続の問題や銀行ローンのことも同様です。
問題の解決までの流れは大まかですが以下の通りです。参考にしてみてください。
土地を中心とした相続の問題を解決しておく
↓
現場を見る・測る・法的チェック・地盤の硬さの予測等
↓
お客様の構想・意見・要望等の整理(間取り、仕様、設備内容等)
↓
ラフ設計・ラフ図での打合せ、協議。概算予算の掌握
↓
現場での説明
↓
ラフ図の決定、建設費の算出、地盤硬さの本調査
(この段階で駐車できる車の台数が確定しますので収入を把握できます)
(この段階で銀行に事前打診する)
↓
最終調整・チェック
↓
本設計図の作成・本予算(詳細見積書)の作成
(銀行手続き開始)
↓
ご契約(工事請負契約)
↓
確認申請
↓
確認申請許可
↓
地鎮祭
↓
着 工
<中略>
お尋ねの件に対して、満足いただける答えになったかどうか分りませんが、参考になりますれば幸いです。ありがとうございました。
ずばり1,000万円しか予算がありません。家が出来ますか?
今まで住んでいた家が古くなり、とても住む状態ではなくなりました。
そして母が高齢になり体が不自由です。私たち姉妹二人で何とか支えてきましたが、これから先のことを考えますと、とても不安になってしまいます。
せめて母親には新しい家でのんびりとした生活をしてもらいたい思いもあり、ここで思い切って家を建て替えようと思っているのですが、正直言いまして建築費がありません。1,000万円でどのくらいの家が出来ますか?教えてください。よろしくお願いいたします。
回答
ご相談の文面だけでは、どのような家を希望されているのか分りませんので、1,000万円で家は建つかどうかは分りません。
立地条件やご希望の間取り、規模など総合的に検討する必要があると思います。一度お会いして具体的にお話を進めていく中で、見積をして可能性を探るしかないと思います。
ただ過去の例で1,000万円前後で建てた例がありますので、全く不可能ということにはならず、むしろ創意工夫することで可能性は大いに高まってくると思います。
解決策としては、家を造る夢(希望)に対して、どこで妥協して予算に合わせつけられるかだと思います。お母様のためにも頑張ってください!
変形した土地にお店を計画しているのですが
何と言いますか、一面(西側)だけが隣と接し他は多角形になっていて全て道路に接しています。しかも1.5mくらいの高低差があり、とても変形した50坪くらいの土地なのですが、ここにお店付の住宅を建てたいのですが可能でしょうか。
実は、ある工務店に間取りを作ってもらったのですが、とても希望通りではなく気に入っていません。
アドバイスをいただけますか?
相談に乗ってもらえるものなのでしょうか?
また設計していただくのに費用はどのくらいかかるのでしょうか?よろしくお願いいたします。
回答
お尋ねの件ですが、敷地の形状については、さほど気になさらないで良いと思います。
希望する内容と間取りやデザインとのマッチングが上手くいくかどうかの問題ですが、設計力や建築基準法さらには具体的な計画プランなどを総合的に検討した上で、果たしてご希望通りの家になるかどうかの判断になるかと思います。
高低差も上手に利用すれば、効率的な使い方や面白いデザインにもなりますので気になさる必要はないと思います。
ただ気をつけなければならないのは、こういう敷地形状の場合、通常の場合と違い、どうしてもコストアップにつながり易くなりますので要注意です。
私の考えは「設計は土地に聞け」です。
敷地を見て周辺をつぶさに見て敷地と語って、じっくり計画すれば自ずと答えが見出せます。
また、ご商売が上手くいくように、デザイン面に考慮したり、お客様が入りやすいお店にもしなくてはなりません。
設計というのは、言わばそんなことをどうやったら形に出来るかの仕事だろうと思っています。もちろん100%ではありませんが、可能な限りその実現に向かって追求していくべきかなと思っています。
良いお店を作ってくださいね。
尚、設計料についてのお尋ねですが、設計料は協会で決めた規定が有る事はありますが、木造の小規模な住宅や店舗付住宅・共同住宅などの場合、各設計事務所の考え方がまちまちですので、実際には無いと言ってもよろしいかと思います。ですから、一般的な考え方として以下の記事を参考にして下さい。
ホームシアター付の住まいを造りたい
- 現在の家を取り壊して趣味を生かした家を造りたいと思っています。
- ホームシアターを楽しめる部屋が欲しい。
- 家は平屋と思っていますが、屋根裏部屋を利用した家にしたい。
- 接している道路が広くダンプなどが通ると家が揺れます。揺れないように出来ますか?
- 土地の形が変形していますが、うまく設計出来るものなのでしょうか?
だいたいですが以上のような家を希望しています。
家の事は全くといっていいほど分りません。
ホームページをあちこち見ましたが、貴ホームページが一番充実していて、家づくりに対する情熱を凄く感じました。
出来ましたら良きアドバイスをお願いしたいのですが……。よろしくお願いします。
回答
メールありがとうございます。当ホームページに対し過分なお褒めをいただき恐縮しております。ありがとうございます。
さてお尋ねの件ですが、敷地の形状や建築基準法さらには具体的な計画プランなどを、総合的に検討した上で、はたしてご希望通りの家になるかどうかの判断になるかと思います。
ホームシアターの件ですが、最近多くなってきましたね。
各メーカーが良い設備品を出していますので、性能がよく家の中でほんとに楽しめるようになってきました。
隣近所に対して気兼ねなく大きな音量でも楽しめるような工夫が必要ですね。
防音材も最近では安くて性能の良いものがたくさん出回っていますので安心です。
最近新築したホームシアター付の住まいがありますが、お客様にとても喜んでいただいております。私も時々遊びにお邪魔するのですが、映画館にいるような臨場感でいつも感動します。いいですねえ!
屋根裏部屋の利用の件ですが、建築基準法で天井高や面積について一定の規制がありますので、建ぺい率や容積率、デザイン等のことなどを総合的に検討して結論を出すようになると思います。
ダンプなどが通ると揺れるということですが、立地条件によっては多少止むを得ない事もあるかもしれませんが、基礎の構造を考慮することで大幅に緩和することが可能です。
敷地の変形についてですが、設計者にとって敷地形状が変形すればするほどワクワクします。
必然的に面白いデザインや間取りが可能になり、一種腕の見せ所的なところがある訳ですので醍醐味です。
ただ工事費とのからみを良く考えないといけませんので自ずと限界はありますが……。
マンションのリフォームを検討中です
賃貸マンションのオーナーです。
一棟の一階部分2部屋を自宅として使用中ですが、今回リフォームを行いたいと考えています。
納得の行く提案をしてもらえるなら、ある程度の資金は投入しても良いと思っていますが、誰に相談したらよいか、工務店などのハウス業者に依頼するべきか、1級建築士事務所に依頼すべきかも迷っています。
貴ホームページを見て実力のある方と思いご相談しますが、大きな事務所ですと逆に担当者がどんな方になるのかの危惧も感じています。
建築士事務所の仕事内容に関しては不案内ですので、一度面談し物件や図面を見た上で、最善と思われるリフォームプランを何通りか示してもらえないでしょうか?よろしくお願いします。
回答
メールありがとうございます。
プランの提案の件ですが、物件を見させていただき、現在の図面をお預かりしてプランを作成の上ご提案申し上げます。
ご訪問の上、作業に取り掛かる前のいろいろな打合せをさせていただきたいと思います。以上よろしくお願い申し上げます。
犬走りの施工時期について質問
犬走りの施工時期について質問があります。
基礎工事業者の方が言うには、犬走りは基礎を作るときに一緒に施工すると言うこと なのですが、設計士は基礎工事とは切り離して後で施工すると言っております。どちらが一般的なのでしょうか。
回答
どちらが一般的かと言いますと後で施工する方法ですが、この方法ですと施工の仕方にもよりますが、施工後に亀裂が起こる可能性が大です。(ほとんどの現場で亀裂が発生しています)この「後打ちの方法」が一般的には行われてはいますが、私の考えではお勧めできません。
お勧めは、基礎工事のときに一緒に施工したほうが亀裂が起こらずベターです。
犬走りの亀裂は見た目が悪く、そこから雨水の浸入もあり、とても気になりますから、出来れば基礎工事屋さんの言われる方法のほうが良いと思いますよ。
但し、その場合でも配筋には注意が必要です。多分その基礎工事屋さんでしたら知ってる筈です。
以下のページは参考になるかもしれません。
参考 基礎の種類とその解説
玄関ポーチの柱を木にしたいが
現在新築の設計段階なのですが、玄関ポーチの柱を木に変更しようと考えております。
今は外壁と同じ防火サイディング仕上げとなっております。私としては、デザイン的にも木柱にするのがよいと考えており、価格も安くおさまれば木柱に変更したいと考えております。
木柱にすると経費は下がるのでしょうか。また木柱の場合だと腐食が気になります。
回答
木の柱にする場合、必ずしもコストが下がるとは考えにくいですね。
何故かと言いますと、そのまま化粧として見せる柱ですので、まず腐食を防止する為に、柱の下部(柱脚部)をステンレスか銅板の柱受け金物(箱型)で支えなければなりません。但し、この柱受け金物も105角の柱用ですので(どんな大きさでも加工してもらえますがコストがかなり上がります)もしφ180以上とかの化粧丸太を使う場合は、その施工方法は違ってきます。
それと柱本体の腐食防止をしなければなりません。
キシラデコールという薬剤を塗布するのが一つの方法ですが、外部にさらされる柱ですので、出来れば2~3年おきに塗り替えなければなりません。
最近は柱を直接見せるやり方は、純和風住宅以外はあまりしなくなりました。サイディングで囲う方法が一般的になりましたが、その場合でも柱1本分じゃなく袖壁の長さを250~455mm程度にし、玄関の貧弱さをカバーしたいところです。
どうしても柱を見せたいということでしたら、上記の方法が一番いいかと思います。
窯業系のサイディングと金属系(ガルバニウム鋼板)を比較する
外壁材で、窯業系のサイディングと金属系(ガルバニウム鋼板)を比較するとどちらが良いのでしょうか。
どちらも一長一短あると思いますが、初期費用が同等のもので比較するとどうでしょうか。
回答
お尋ねの件ですが、金属系(ガルバニウム鋼板)が住宅の外壁に採用され始めたのはごく最近です。性能面やデザイン性からみても面白いとは思いますが、私個人の考えでは、新しい製品・商品はしばらく様子を見ることにしています。
だいぶ昔のことですが、新しい製品を採用したばかりに、えらい目にあった経験があります。ですから、製品の正しい経年データが出るまでは慎重に考えるようになりました。
新しい材料については、価格的な面や防火性能、断熱性能、漏水、耐久性、施工性など多方面からの検討が必要です。また、メーカーの実験データを信用しない訳ではありませんが、実現場は実験では予期されなかった、非常に過酷な状況にさらされる場合が多いですので、その状態での経年データが大事になると思います。
お尋ねの件と少しずれてしまいますが、例えば、最近の例ですが、シックハウスの対策や自然回帰志向でもてはやされ、現に相当数の現場で採用されている珪藻土というものがあります。
ところが、珪藻土の中にガンになる物質が含まれているという研究結果が出たようです。これはアメリカでの話しですが、あながち無い事も無いような気がします。
また今問題になっているアスベストも、当時は何ら問題の無い製品として確認申請上もOKだった訳です。
防火地域や準防火地域の3階建以上の建築物に採用されていましたから、今から思うと背筋が寒くなるような思いです。怖い話ですね。製品は一面だけを見てはいけないという良い教訓だと思います。
さて、窯業系のサイディングと金属系(ガルバニウム鋼板)を比較するとどちらが良いのでしょうか、ということですが、金属系(ガルバニウム鋼板)については、先ほど申し上げたことを除けば、そんなに神経質になる必要はないかもしれません。
どちらを採用するかということになりますと、デザイン性だけで選ぶとすれば、金属系(ガルバニウム鋼板)を採用することも良いかも知れませんが、窯業系のサイディングについても、そんなに長い歴史がある訳ではありませんが、豊富な施工実績や経年データなどから、安心して採用できるところまできていると判断しています。
あくまでデザイン上の好みの問題と、家の外観とマッチするかどうかという判断だということになるかと思います。
外壁のサイディングの厚さについて
外壁はその厚さがいろいろありますが、当然厚いものは価格が高くなります。
建築家の当初設計では14mmで考えていたのですが、16mmに変えてもらいました。
機能性を考えて少しでも厚い方がよいと思い16mmにしたのですが、2mm程度の差じゃあんまり変わらないのでしょうか。
なお、2Fバルコニー部は機能性から考えても薄くてもいいような気がしたので12mmにしました。
これは部分張り替え的なデザイン性と経済性のどちらも満足するので、一石二鳥では?と思いました。
ただし2Fバルコニーは、後付けのように建物本体と完全に縁が切れておらず、どちらかと言えば本体構造の一部のようになっています。そうした場合でも、このように外壁の厚さを変えても機能的に問題はないのでしょうか。
回答
ほんとに自分の納得する良い家を造ってくださいね。
こんなことを言うのもなんですが、どんなに満足のいく設計でも施工がいい加減ですと、それこそ悔いを残すことになりますので、その辺も考慮しておいたほうがいいと思います。
さて、お尋ねの件ですが、
>機能性を考えて少しでも厚い方がよいと思い16mmにしたのですが、2mm程度の差じゃあんまり変わらないのでしょうか。
2mmの差で大きく違ってきます。予算の許す限り厚いものにして下さい。
それよりも外壁材と建物本体との関係はどうなっていますか?
出来れば通気工法にして下さい。
>ただし2Fバルコニーは、後付けのように建物本体と完全に縁が切れておらず、どちらかと言えば本体構造の一部のようになっています。そうした場合でも、このように外壁の厚さを変えても機能的に問題はないのでしょうか。
ベランダの形状や取付位置が分かりませんので何とも言えませんが、ベランダだけ厚みを変えることは特別問題にはなりません。厚みを変えるとベランダの材の柄と本体の柄が違ってくることは納得なのですね?
気をつけなければならないのは、16mmと12mmが直線状に貼られた場合(言ってること理解できますでしょうか)4mmの段差が付きます。これはとても良くありませんので、そうならないような設計にしてもらってください。(当然そうなってるとは思いますが)
以上です。頑張ってください。
構造体はもちろんですが、何か台風対策があるのでしょうか?
今度新築する場所は、台地上に立地しているため普段は西側から山風が吹き、台風時は特に風当たりが強いそうです。
構造体はもちろんですが、その他にも何か台風対策があるのでしょうか。
回答
お尋ねの件ですが、
> 構造体はもちろんですが、その他にも何か台風対策があるのでしょうか。
台風や地震や火災に対する備えは、家を新築する場合は、一番に考慮しておかなければならないことだと思っています。
参考 ココをを参考にして下さい。
これ以外の台風対策としましては、良く強風にあおられて近隣から瓦などの飛来物が窓に当たり、窓ガラスが破壊されて散々な目に遭うことがあります。
私の場合は、大きな窓は全てシャッター雨戸付窓、小さな窓は全て化粧を兼ねた格子をつけることで、飛来物を跳ね除けるようにしています。
また、出窓などシャッター雨戸や格子がつけられない窓は、強化ガラスを採用しています。
これだけの対策を講じていれば、窓からの被害は過去一度もありません。
台風は南から東に風向きが変わるときが一番強くなります。ですから、その方位にある窓や建物の形状・構造は、特に留意しておく必要があるかと思います。
いずれにしても、家を設計したり施工する当事者が、強烈な意思をもって事に当たる心構えが要求されます。
台風や地震は一瞬にして建物を破壊してしまう場合がありますが、想定外の巨大な台風や地震の場合を除き、決して恐れ心配することはありません。要はしっかりした対策さえしておけば、全く心配しなくても良い程今の技術は進んでいます。
以上、回答とさせていただきます。頑張ってください!
屋根の形状で悩んでいます
今度新築する予定なのですが屋根の形状で悩んでいます。
家は述べ床32坪の総2階造り(南北方向に長い9m×6m)で高台に建ちます。
普段は西からの山風が吹きますが、特に台風時は風当たりが強いと予想されます。また日当たりは良く全方向から射光します。
このような立地条件を踏まえ、またコスト的に見た場合、どのような屋根形状が適しているのでしょうか。
私はデザインおよび換気という面で切妻がよいのではと思うのですが……。これにコスト的にも安いとなれば切妻にしようかと思っています。
ただし、北側斜線の兼ね合いで、短軸方向に傾斜する形状となる為、切妻で良く目にする長軸方向に傾斜するものと比較すると若干違和感もあります。また、南北方向に広く屋根面が出来る為、夏場の暑さも心配です。どちらの形状がよいのでしょうか。
回答
相談メールありがとうございます。早速ですが、お尋ねの件について回答いたします。
まず、メールの内容を正しく把握する為に、メール文から判断した立面図と外観パースをつくってみました。切妻と寄棟の簡単なイメージ図です。
下記のアドレスをクリックしてみてください。あなたのイメージした図と合致していますか?
イメージ図
合致していることを前提にお話します。
>コスト、換気の面から私としては切妻を検討しています。
簡単な見積比較をしてみましたが、切り妻のほうが約20万円程度高くなります。
換気の事については、しかるべき仕様でやりますと切妻でも寄棟でも殆ど変わりありません。
寄棟の場合四方に軒が水平に出ますので、雨が壁に当たる割合が切妻よりも少なくなり家が長持ちします。
デザインの件ですが、これは好みですので何とも言えませんが、寄棟でも工夫すれば気に入ったデザインにも出来るのではないでしょうか。
>南北方向に広い面が出来て、夏場は屋根裏が暑くなるような気もします。
たしかに切妻にしますと、南面の屋根面積が広い分、太陽光線が当たる割合が多くなりますので夏は暑くなりますし、逆に冬は温かくなりそうですね。
屋根の棟部分に棟換気金物を取付けて、 屋根裏にたまった熱を逃がす方法があります。
この他に、いろいろ工夫することで、夏は涼しく冬暖かい家が出来ますし、あわせて家の寿命も延びます。一度検討されたらいいと思います。
> 機能面、コスト面から見た場合、切妻および寄棟どちらの形状がよいのでしょうか。
そうですね、メール文のみでは、細かいことが分かりませんので何とも言えませんが、上記の理由で寄棟のほうが良いような気がします。
家は設計が全てです。総合的に判断してベストな間取り・デザイン・コストになるよう、いろいろな角度から細心の検討が必要です。
以上答えになりましたかどうか分かりませんが、回答とさせていただきます。十分納得・満足のいく良い家になるよう心からお祈り申し上げます。
以下はこれに対する返信です
返 信
有難うございました。
いろいろな文献によると、コストについては寄棟の方が高いとなっているものが多かったですが、貴社ホームページのように屋根形状が変わることによる総合的なコスト比較は初めて目にして大変参考となりました。他にもいろいろ参考とさせていただきたいと思います。
<中略>
今度新築する場所は、高台に立地しているため普段は西側から山風が吹き、台風時は特に風当たりが強そうです。構造体はもちろんですが、その他にも何か台風対策があるのでしょうか。
一括発注の場合将来の補償・メンテ等にメリットがあると考えていますが?
一括発注の場合、将来の補償・メンテ等にメリットがあると考えていますが、この点はいかがでしょうか。ご多忙中の所申し訳ありません。適正なアドバイス願います。
回答
その通りだと思います。
建てた後の建物の維持管理はとても重要です。
ご自分で責任が持てるようでしたら、分離発注も一つの選択肢でしょうが、そうじゃない場合には、むしろ工務店にしっかり面倒を見てもらったほうがいいような気がします。
安く出来る分、分離発注方式も魅力なのですが、環境が整っていないと思います。そのうちきちっとした制度として登場してくるかもしれません。
◆ 工務店について
次のような工務店とは絶対に契約しないで下さい。
法律により一括下請けは禁止されています。つまり、お客様→A工務店→B工務店に一括下請け
この場合、A工務店は悪く言いますとピンハネ会社です。自分のところに施工能力がなく、ただ儲けるためにだけ会社が存在するような、そんな工務店とは契約しないことです。
正しい工務店の姿は、
お客様→工務店→各職方(基礎、大工、屋根、木材、建材、壁紙、塗装、畳、電気、水道等)
いわゆる括弧内が工務店から見た分離発注業者です。
そのほかにもいろいろ注意すべき点は多々ありますが、私のホームページを参考にされたり、書物などで勉強してみてください。
以下のページに工務店について詳しく書いています。参考にして下さい。
参考 工務店って何なの?
発注スタイルと見積もりについて
私が言う発注スタイルとは
- 工務店等(ハウスメーカー含)に一括発注する場合。
- 設計事務所に設計監理を依頼し、工事を業者選別の上発注する場合。
(分離発注という言葉があてはまるのか分りませんが……)
の事を考えています。
分離発注の場合、設計監理費がどの位掛るのか分りませんし、又業者の見積もり合わせで、トータルで予算以内に入るのか全く把握できていません。
今は只ラフな坪単価で試算している程度です。精度の高い概算価格を知る手段として、概算レベルではたして良いのでしょうか。率直なアドバイス願います。
回答
>1.工務店等(ハウスメーカー含)に一括発注する場合。
>2.設計事務所に設計監理を依頼し、工事を業者選別の上発注する場合。
1.の場合は一般的に行われているスタイルですが、この場合は設計施工ということになって、工務店等が設計し直接見積もりを提出し、合意に達すれば工事請負契約書を締結して工事着工という図式ですね。
2.の場合は1.の場合とは違い、間に設計事務所が入り、設計事務所の作成した図面に基づき、数社に見積もり依頼をして、一番適切な業者を決定するというやり方です。
1.の場合は工務店が設計し施工する訳ですので、ややもするとチェック機能が働かず結果として工事上のトラブルになる場合があります。
2.の場合はチェック機能が確実に働きますので図面どおりの家が建ちます。(とは言っても設計事務所の能力にもよります)
◆ 費用の面から見ますと、
1.の場合は、通常工務店内で処理しますので表向きは安いように思いますが、チェック機能が働かない分、場合によっては高い買い物になることもあります。
2.の場合は、当然設計事務所に依頼する分の費用が掛ります。
通常総工事費の7%から10%程度です。設計事務所に払う費用を惜しんで、直接工務店に何もかも依頼することが良くありますが、実は最近、建物の施工や設計の技術的な問題が指摘されて、結果として、建物の出来栄え上の価値を考えた場合に、必ずしも安くないということで見直されつつあります。従来から中高層のマンションや商業ビルなどでは当然設計事務所を通して行われていますが、住宅と言えどもそのスタイルが良いという認識が急激に高まっているようです。
◆ 分離発注の意味について
分離発注には二つの形があります。
イ.施主が直接、職方(例えば大工など)に発注するやり方。
ロ.設計事務所が施主の代行として、イ.を行うやり方。
一般的に分離発注する場合は、現場のことが良く分かっていない場合無理があります。従って、ロ.のケースが最近少しですがあるようです。ところがこの場合、最終的な家に対する施工責任が極めてあいまいとなる為に、施主側から見ますととても不安な要素があります。保険会社と提携してこの問題を解決しようとしているところもあるようですが……。
建設地が遠隔地(離島)の為、監理面や業者選びなど頭を痛めています
2~3年後に老後の為の新築を計画している者です。
貴社のようなホームページを見つけ心強く思いました。遠隔地であり、監理面や業者選びなど頭を痛めている所です。離島建築実績があり良心的な業者の情報が欲しいのですが。
また発注スタイル等も含めてアドバイス頂ければ幸甚です。尚土地は既に確保済です。時間はありますのでじっくり検討したいと考えています。 回答できる範囲内で結構ですので、よろしくお願い致します。
回答
はじめまして!メールありがとうございます。
早速ですが、ご相談にお答えしたいと思います。と申しましても、私の場合、家を建てる時の心構えみたいなものをお伝えして、少なくとも後悔するようなことにならないようにしなければと思っています。
その意味で時にはきつい表現になる場合もあります。その辺はお察し下さい。
家造りは人生最大の大変な行事の一つです。
その大変な行事を滞りなく、満足と言う二文字を得るにはどうすればいいのでしょうか?
実はこれはとても難しいテ-マなのです。
家造りの最初の段階から引越しをするまでを任せられる、ほんとに信頼できる人が傍にいらっしゃいますか?
技術的にも優れ、家のことが全て分っていて、信頼できる人……。大概の場合いらっしゃらないですよね。そういう人。
人が家を造る以上、ご自分の家を建てる前にまずこのことを念頭においてください。そしましたら建築も半ば成功です。お説教みたいになってしまいましたね。(笑)
さてお尋ねの件ですが、
>遠隔地であり、監理面や業者選びなど頭を痛めている所です。離島建築実績があり、良心的な業者の情報が欲しいのですが。また発注スタイル等も含めて、アドバイス頂ければ幸甚です。
正直言いまして私の場合離島方面は明るくありません。
昨年ある焼酎工場の増築を依頼されて設計したことはあります。建設地が離島でした。
その時は、お施主様の意向で設計者が工事まで面倒見てくれないか、つまり請け負い工事までしてくれないかということでした。
お施主様の考えでは、設計者の意図通り(お施主様の意図でもあります)に工事を完成するには、やはり一番良く知っている設計者が全てをやるべきだとのことでした。紙面の都合上あまり詳しくはお話できませんが、そんな訳で工事の手配、職人の手配、材料の手配、職人の宿泊等々の段取りに奔走したことがあります。
離島については、せいぜいその程度の経験しかありません。
ですから的確なお答えが出来るかどうか自信はありません。語句の一つ一つに私の考えを述べさせていただくことで、もしかしたら少しはヒントなり参考にはなるかもしれません。
- 遠隔地の問題
これはあまり問題ではないと思います。
問題があるとすれば職人さんたちの宿泊費用です。もちろん、これも地元の職人を採用すれば費用は掛りませんが、技術的なこととかセンスのことなどに少し心配はあります。地元の職人さんたちの程度を低く見てる訳ではありません。説明しにくいところなのですが、特に住宅の場合、設計者の意図する技術的なところを正しく理解してもらえるかどうかの問題です。
ただ家が建ちさえすれば良いということでしたら、地元の業者にお願いしたほうが、場合によっては(このケースの場合で逆に高くついたという話も聞いたことがありますが)安くつきますし、よろしいかと思います。
先の離島の焼酎工場の場合、一部を除き市内からの職人さんでしたから、見積もりに宿泊費を計上しました。この問題さえ解決できれば遠隔地であることのリスクはないと思います。 - 監理面の問題
設計・工事監理はとても重要です。
良い家が出来るかどうかは、この監理が良いかどうかに掛っていると言っても過言ではないと思います。
私の場合、余程のことがない限り一棟入魂スタイルですので、工事が完了するまでは現場に付きっきりです。もちろん費用の件もありますので、継続的な長期滞在は無理だろうと思います。(ほんとはその方がいいのですが)いずれにしても監理面は手を抜くことは出来ません。 - 業者選びなど
通常の場合、現場周辺の業者が現場に携わるのが一般的です。しかし、何と言いますか、先ほども申し上げましたように、技術、経験、センス、理解力、工程管理等々の総合的な能力があるかどうかです。
私の場合、市内の業者で離島方面をよく施工してる業者は知っていますがお勧めはしません。実際にどんな仕事をしているのか把握してないからです。確実なものしか責任が持てませんので、いい加減な形でご紹介は出来ないと思います。
また離島の業者さんは残念ながら全く知りません。
と申しますより、実際には1社あったのです。そこの図面は全て私のほうで作成していました。何軒か建築されたようですが、そうですね、もうかれこれ2~3年音沙汰がありませんし連絡も取れません。倒産したのかもしれませんね。
監理さえしっかりすれば、業者はどこでもいいのでは?と思われるかもしれませんが、確かに一部は当たってはおりますが、必ずしもそうじゃないところが難しいところなのですね。 - 離島建築実績があり良心的な業者の情報
この文からは、地元の業者じゃなくて市内の建築業者をイメージされておられると推察できます。その理由についてはお考えあってのことだろうと思います。いい業者なのかどうかを考えた場合に、当然離島での施工実績は大事かもしれませんね。良心的な業者であって欲しいですよね。
実績は公開されている統計を見れば分ると思いますが、良心的かどうかは残念ですが私には分りません。たとえ私が「あの業者は良心的だ」と思っていましても、建築の現場担当者や職人などによって、そうじゃない場合も散見されるようですので、無責任に「この業者は良心的でいい業者ですからここにされたら良いですよ」とは言えない訳です。
じゃどうすればいいのでしょうか?
悩みの根幹ですね。答えは現在のところ見つかりません。
ドテッ!ですね。(笑)でも、まだ時間はありますので一歩踏み出せば必ず解決すると思います。
現場を調査し、家のイメージをお聞きしてプランニングする。
プランニングは何回となく行われます。そして煮詰めていきます。ある段階から、悩みを解決すべくいろいろな情報を得ます。見積もりを何社から取ってもいいでしょうし、これだと思う業者にお願いしてもいいと思います。要はその見積もりのチェックをちゃんとするかどうかです。1歩踏み出せば必ず見えてきます。 - 発注スタイル等
この意味は、建築業者に発注する形・方法という意味ですか?
それとも、業者が下請けに発注する形・方法という意味ですか?
次回のメールいただけるようでしたら、どちらなのかをお知らせ下さい。
家造りが成功裏に終わりますよう、心からお祈り申し上げます。
尚、いろいろな疑問点や質問など遠慮は無用です。気楽にお尋ね下さい。そのほうが私も嬉しいかぎりです。
急いで書きましたので、誤字、脱字または失礼な文言があるかもしれません。ご容赦を!
1階は絵などを展示出来るアトリエ風又はカフェバーのような造りにしたい
はじめまして。Nと申します。実家の家造りについて相談したいと思います。
80坪位の土地があるのですが、そこに30坪くらいの2階建鉄筋、1階は絵などを展示出来るアトリエ風又はカフェバーのような造り、そして中庭を造りたいと思っております。どのくらいコストが掛るのか分りませんが、専門家のご意見を伺いたいと思います。宜しくお願いします。
回答
はじめまして!メールありがとうございます。
早速ですが、なかなか洒落た構想をお持ちのようで、実現したら素敵でしょうね。
実際には現場を見て、設計やイメージなどいろいろな角度からの打合せをして、煮詰めていきませんと、思い通りの良い家はできません。もっと具体的なお考えををお知らせいただきますと、的確なお答えが出来ると思います。
建設コストについても、もう少し具体的なお話をお伺いしてからでないと、お答えしにくいのですが……。事前の打合せは十分すぎるくらいしておいたほうが良いと思います。
ご契約までの流れは大まかですが以下の通りです。参考にしてみてください。
現場を見る・測る・法的チェック・地盤の硬さの予測等
↓
お客様の構想・意見・要望等の整理(間取り、仕様、設備内容等)
↓
ラフ設計・ラフ図での打合せ、協議。概算予算の掌握
↓
現場での説明
↓
ラフ図の決定、建設費の算出、地盤硬さの本調査
↓
最終調整・チェック
↓
本設計図の作成・本予算(詳細見積書)の作成
↓
ご 契 約
↓
確認申請
↓
着 工
よろしかったら、プランニングしてみましょうか?
<中略>
お尋ねの件に対して、お答えになったかどうか分りませんが参考になりますれば幸いです。
家を建てる時は、じっくりと構えて、自分と設計者とのイメージがぴったり一致するまで、とことん打合せすべきだと思っております。建築もまた芸術です。思い通りの家が出来ますよう心からお祈りいたします。ありがとうございました。
以下は、これに対する返信です
返 信
早速のお返事有難うございました。Nと申します。どうぞ宜しくお願いします。
なにぶん家の設計から関わるのは今回初めてですので正直何も分っておりません。良きアドバイスをお願い致します。詳細はお会いしてからの方が宜しいかとは思いますが、今回家を建てたい、建てなくてはならなくなった簡単ないきさつを申したいと思います。
<中略>
そのような訳で、アトリエ風の小さなギャラリーで、みんながほっとする癒しの空間が出来たらいいなあとというのが最初の思い付きで、でもやはり住める部屋もいくつかあればいいし、そうなれば2階建てで、でも、台風も心配だから鉄筋が良くて、そして緑がどこからでも見えるためには中庭は必要だし……など、ととりとめもなく膨らんでゆくばかりです。
<中略>
以上のようなことですが、大変ご面倒とは思いますがよろしくお願いしたいと思います。それでは また連絡いたします。 土、日は一応休みですので機会をみてお会いできれば有難いです。
以下は2回目の回答です
2回目の回答
ご実家を訪問させていただきました。現場も見させていただきました。写真を何枚か撮りました。お母様ともお話しましたが、次の点について率直な私見を述べます。
- 境界線を確定する。(境界杭を入れる)
現状では境界杭は見当たりませんでした。境界については近隣所有者とのトラブルを防止する為にも、この際、多少費用は掛りますが測量士にお願いしたほうが良いと思います。 - 境界がはっきりしましたら境界に沿って土留めブロックを積む。
敷地は水はけ等を考えた場合に、高いほうが良いですので、現状の高さを維持する形でブロックを積んだほうが良いと思います。ブロックでなければ、現状の石積みを体裁よく積み直すか、他の方法を採用するかです。 - 敷地内の植木の中で結構使えるものがあります。今度の計画の中にうまく取り込んで、活かしたほうがいいと思います。
土地に長い間慣れ親しんだ植物たちを捨てるのは簡単ですが、活かして使うことで、きっと植物たちも喜んでくれると思います。
一旦敷地内の適当な場所に移植して、完成後にちゃんと植え直しするか、工事に邪魔な場合は、植木屋さんに頼んで一時預かってもらい、完成時に庭木として植え直します。 - 敷地内に井戸があります。現在使われていないようですが、これは粗末には出来ません。再利用するほどのことはないと思いますが、潰す(土を埋める)場合は、神主さんに頼んで、ちゃんとお払いをしてから埋める必要があります。水神さんは怒ると怖いですよ。(笑)
気がついた点はだいたい以上のようなことですが、もし手配が難しい場合には遠慮なくおっしゃってください。これらは全て私のほうでも手配できます。将来のことを考えて地元の業者にお願いすることになります。
敷地のロケーションとしてはなかなか良い場所だと思います。具体的な計画はお会いして構想を練ってプランニングすることになります。
<中略>
現場の写真をまとめてみました。
実際に工事が始まりましたら、インターネットを通して現場の様子が逐一見れるようになります。これは私が開発したバーチャル展示場なるものですが、自分で言うのもなんですが、結構人気があります。現場から離れた自宅にいながら現場の様子が解るようになります。お会いできる日を楽しみにしております。
増改築した方が良いのか、思い切って新築した方が良いのか
築50年は経っているだろうと思うのですが、リフォームが可能かしっかり調べてもらうにはどこに行けば良いのでしょうか。もしも増改築にしても段差のある土地はいかがなものなのでしょうか。
<中略>
とにかく家の中が真っ暗でカビ臭く、そのまま住めば肺病になってしまいそうな家なのですが、畑や木々に囲まれた広々とした環境はとても気に入っているのです。
<中略>
お金をかけてリフォームしても、数年で他の箇所がダメになってきても困るし、かといって住宅メーカーや大工さんに聞けば、きっと増改築か新築を勧められるのでは?リフォーム業者に聞けば、きっとリフォームを勧められるでしょうし……
私達は、これから子供を産み育てていかなければいけない世代なので迷っています。
<中略>
自分達の1番の希望は、リフォームしてその古い家に住みたい。しかし、しっかりリフォームした場合の価格はどれほどになるのか……。増改築したほうが良いのか。思い切って畑に新築した方が良いのか……。私達には難しいのです。どうしたら良いのでしょうか。ちょっとでも良いので、何かアドバイスを下さい!御願いします。
回答
おはようございます!ご相談ありがとうございます。文面をじっくり読まさせていただきました。率直な意見を申し上げますね。
リフォームの場合
築50年ということですので、建物がどの程度老朽化しているかが問題ですね。つまり、老朽化の程度によってはリフォームする価値が出てくるかもしれませんが、補強ややり変え工事などが多いと多額の費用がかかる場合がありますので要注意です。
建物を見て判断するしかないのですが、先日こういうことがありましたので参考にしてください。
市内のある団地にお住まいの方から、リフォームが良いか新築が良いか迷っていらして、メールで相談がありました。現場を見させていただかない限り、その判断がつきかねる旨のお話をして、現場を見させていただきました。
築35年ということでした。割合良く出来た建物でしたが基礎に難点があるようでした。どういう風な間取りにしたいのかなど、細かくお聞きして、リフォームの場合の費用と新築にした場合の費用を算出してみることにしました。
結果的にはリフォームのほうが若干安かったのですが、古い建物でしかも基礎や構造体にやや不安なところがあり、その上にいくらお化粧をしても建物の耐用年数からみてかける費用の価値が見出せないということになり、結局、新築で工事することになりました。今では大変喜んでいただいています。
ここで肝心なのは、建物全体の耐用年数とかかる費用のバランスの問題です。リフォームしてから、さらに何十年も生活している間に、主に基礎や構造体は築50年が築70年とか80年になる訳ですので、不安要素になってきます。リフォームの時そこまで考慮して工事が出来ない訳ではありませんが、多額の費用が掛ってしまいます。<
リフォームの場合は、あくまで現場を見てからの判断になりますが、それでもなお工事中に予想してなかったことに出くわす事もあります。これが工事費のアップにつながる場合もありますので要注意です。
新築の場合
文面でおおよその現場のイメージは伝わってきましたが、思っていらっしゃるほどややこしくはないと思います。かえって面白い建物が設計できそうな気がします。
新築にするかどうかは、先に申し上げましたように、現在の建物をどの程度改造するか、費用はどのくらいか、耐用年数との絡みはどうなるのかなど、総合的に判断する必要があるように思います。
新築の良さは、もうご存知なことですので申し上げるまでもないかもしれませんが、これから先のご家族の生活を楽しく快適で明るい家にすべく、思い通りの間取りにすることが出来る点じゃないでしょうか。耐震設計や湿気対策、24時間換気などなど最新の技術と施工で安心の家が出来ます。
私の意見としましては、築50年の建物をリフォームする対費用と将来的な生活の安全性や快適さを考えたときに、この際出来れば新築をお勧めしたいところですが、これもあくまで現場を見てからの判断になると思います。
リフォームの場合、希望する間取りにしたい時など、古い柱が邪魔になったりして、どうしてもそれを中心に考えますので、思い切った間取りに出来ない場合があります。誰しも愛着のある今の古い家に住み続けたいものです。出来ることならそうしたいですよね。その意見は私も賛成です。むやみに取り壊してしまって新しい家を建てるのもどうかと思います。
でも、でもですね、
子供さんたちのことや将来のことを考えますと、思い切って新築の手もあるかもしれませんね。ご予算とどういう間取りをイメージされてるかにより、その辺の判断が出来るのではないでしょうか。
かえって迷わすようなことを書いてしまったような気がします。(笑)お宅を拝見方々じっくりお話させていただいたほうが、より的確な判断が付くと思います。
以上、お役に立ちましたでしょうか。
難しい判断を迫られているようですので、ここはじっくり腰をすえて考えてみてください。ご相談はいつでも結構ですよ。気楽にメール下さい。それでは 失礼します。
以下は、これに対する返信です
返 信
こんにちは。
丁寧にお答え頂いて嬉しいでした。有難うございます。夫にこのメールを読んでもらって、夫婦でまたよーっく考えてみます。
お宅様のホームページも大変勉強になりますので、何度も拝見させて頂くかと思います。また、ささいな事を相談させていただくかもしれません……。その時は宜しく御願いします。有難うございました、失礼します。