家づくりはちょっとしたアイディアを施すことで、とても快適な暮らしが出来る場合があります。さらに予算の許す限り、自分流のこだわりを発揮したい箇所を積極的に作ることで、楽しい毎日を過ごすことが出来ます。
一部他と重複するところもありますが、大事なところですのでご了解ください。お役に立てれば幸いです。
玄関について
住まいの顔玄関。
玄関とは元々仏教用語でしたが、その後武家家敷のみに許されたといわれています。
収納スペースとしての玄関、ちょっとした接客の場としての玄関、ゆとりの空間としての玄関など、最近、今までなかったような機能性をプラスした楽しみ方が、玄関の新しい顔として見直されています。
下駄箱ひとつポンと置かれた、いつも”よそ行き顔”の玄関から、住む人の、趣味やライフスタイルを楽しむ心が伝わってくるような、そんな工夫をしてみたいものですね。
玄関の隣にもう一つの空間を設けて、そこにシューズはもちろん、ゴルフバッグを置いたり、さらには傘やコートなどを掛けることが出来るように工夫された、多目的収納棚を設置する間取りが増えてきました。
玄関を見た目にもすっきりさせたい考えもありますが、何よりも、生活の場としての玄関を、もっと機能的で雰囲気のあるものにしたいという考えからきています。
そして、この裏口?から、直接リビングに入れる工夫をすることで、これまでとは違った生活を楽しむことが出来ますから、是非とも検討していただきたいな、と思っています。
ポップアップします ⇒ 玄関部分拡大鳥瞰図 全体鳥瞰図(参考)
キッチンについて
効率よく、楽しく家事が出来る快適なキッチン。それはとりもなおさず、キッチンの位置や大きさや形状など、我が家の暮らし方に合致しているかどうかということでもあります。
ただ楽をするだけの合理化ではなく、例えば、どうせなら、一角に机を置いて、家事コーナーを造る等して、空いた時間にじっくり料理に取り組むとか、好きな音楽を聞いたり、パソコンや読書を楽しむなど、充実した暮らしをしたいものです。
もしかしたら、そうした心の充実感が隠し味となって、料理の美味しさを、一段と引き立たせるのではないでしょうか。
ミセス専用コーナーを作ろう
ダイニングルームの一角に、主婦専用のスペースを設けてみませんか。
「こんなスペースが欲しかったのよ」
と主婦に特に要望の強いスペースの一つです。読書やパソコンや編み物などの、趣味を活かすスペースとして最適です。
忙しい主婦の毎日。ほっとする空間で、人生の充実感を満喫できます。
居間について
キッチンやバスルームなど、家のそれぞれのスペースには機能や目的があります。
ところが、居間にははっきりとした物理的機能はなく、くつろぎやコミュニケーションといった心理的機能が優先されます。
たとえば一つの例として、居間に堀こたつを設けたとしましょう。
えっ、この季節にこたつの話かよ。と思われる方もいらっしゃると思いますが、こたつは暖を取るばかりではありません。ま、聞いてください。
こたつに座った状態は、くつろいだ会話が弾みます。親子や家族の対話に最も適した距離感と、床に腰を下ろすという解放感を与えてくれます。
こういった昔ながらのカタチは、暖を取るばかりではなく、仲間意識や絆を強め、心を和ませる効果がありますから、一考に値しますね。
寝室の色彩について
一般に寒色系は、落ち着きや安らぎを与えてくれます。反対に暖色系は、激情、興奮、活動などを表し寝室には適しません。
また医学的にみても、寒色系は血圧や呼吸や筋肉緊張を、緩和させる効果があると言われています。
また、高彩度の色は、目を疲れやすくさせ不安感を与えます。
安眠や健康の為の、寝室の色彩のあり方を考えることも大事なことだと思います。
寝具について
寝具は、眠りに大いに影響すると言われています。
ベッドや敷布団は、柔らかすぎても硬すぎても良くありません。適度の硬さをもち、通気性、保湿性に優れたものを選ぶようにしたいものです。
特に夏季に用いる寝具では、通気性、吸湿性、放出性が良くなければなりません。また、重すぎる掛布団も安眠を妨げる原因になります。
最近は、安眠、健康、機能性を意識して開発された、優れた寝具が数多く出回っていますが、その中でも自分に合ったものを、専門家に相談しながら選ぶことが大切です。
特に安眠する上でとても大切なものに枕があります。たかが枕、されど枕って感じですね。
子供部屋について
子供はどんどん成長します。
ですから子供部屋を考える時に、子供と共に成長していく空間を造る為に、一時の好みで考えてはいけないと思っています。
5年、10年先を見つめた部屋づくりがとても大切になってきます。
それにはまず、親がプライバシーとシークレットの違いを、しっかり認識することが大切なように思います。
子供に個室を与えることは、必ずしも良いことではないという考え方があります。
家の間取りや部屋の作り方が、実は子供の情緒やしつけや教育上、最も重要な影響を与えているという声に耳を傾けるべきです。
家族のいるリビングを通らずに、言い換えますと、親の顔も見ずに玄関ホールなどから、いきなり子供部屋に直行できるような、そんな間取りのあり方が今問われています。
家は家族の絆や子供の将来性に、ことのほか重きを置いた考えの元に、真剣にそして熱意と情熱を持って造るべきだということを、念頭に置いておく必要があるように思います。
和室の良さを生かす
和室の良さはオープンなところにあります。
最近リビングルームの一角に和室を設ける家が多くなってきました。引き戸を閉めるとそれぞれ独立した空間として使え、取り払うとワンルームになります。
これは和室の開放的な要素を生かした上手な住まい方と言えます。
和室はこうあるべきだなんて堅苦しく考えず、もっと自分たちの暮らしに合わせて、自由に新しい住まい方を創造したいものです。
それと畳の持つ独特の感触は、私たち日本人にとっては得難いものです。最近では新しい素材やデザインの畳も登場してきて、違った楽しみ方も出来るようになりました。
和室という昔からの概念から、畳の素材を生かした部屋造りも積極的に取り入れたいですね。
正月と座敷
ほのかな畳の匂い。障子を通して入り込むやわらかな光と影。杉杢敷目板張り天井。本格的な床の間。ここでは時間さえもゆるやかに流れるようです。お客様用に、そしてもちろん茶道や生け花に、しっとり落ち着けます。
古来日本人はこの座敷で暮らすのがごくごく普通の生活でしたから、当然正月も家族だんらんの場としてあった訳です。
田の字型に仕切られた座敷の襖を開け放つと、広々とした空間に生まれ変わります。
家の周辺を綺麗に掃除して清め、山から切ってきた角松が玄関に飾られ、軒下には自分達で練り上げたしめ縄が飾られました。しめ縄には炭とだいだいが昆布でくくられています。
こうしてお正月を迎える準備が整い、やがて夕暮れになり夜になります。火鉢を囲み炭火で餅を焼きながら、家族みんなで楽しく談笑したものです。
毎年正月になると昔懐かしいそんな光景が目に浮かび、家族、親類、地域の深い絆が思い出されます。それは貧しい中にも、清く温かい信頼の中に育まれてきた情愛に満ちた絆でした。
時を経て炬燵なる電化製品が登場し、エアコンが普及する頃には、住まい方の変化と共にすっかり風情も変わってしまいました。
確かに便利にはなったけれども、人にとって大事な大事な何かを失ってしまっているのではと思う昨今です。
これでいいのだろうかと思うこともありますが、時の流れには逆らえませんので、時代の変化をただ黙ってじっと見ているしかない自分がおります。
あなたは「やっぱり和室は日本人の心だよなあ」と思える人ですか?
バスルームについて
バスルームは一日の疲れをとり、心身ともにリラックスする為のスペースです。
それだからこそ、身体全体の感覚にフィットした心の奥底まで安らぎを与えてくれるスペースにしたいものですね。
石鹸やシャンプーなど様々な匂いが混ざり合うバスルーム。
一つ一つは好みの香りでも、混ざり合うとあまり良いとは言えません。基本となる香りをジャスミンと決めたら、なるべくその系統で統一して香りを楽しむ工夫をしてみてはいかがでしょうか。
インテリアについて
日々の暮らしの中で、室内の家具や寝具などの形や色合いなどのスタイルは、日常の便利さはもとより、人への癒しや健康に深くかかわった存在であることは誰もが認めるところだろうと思います。
快適なインテリア空間を創ることで、健康で素敵なマイライフを実現し、人生一番の楽しみを日々満喫すことが出来れば、この上ない幸せと言えるのではないでしょうか。
見えないものにこだわる
私たちの身の回りには、目には見えないけれども生活になくてはならない”モノ”がたくさんあります。これらは生活に大きな影響を与え快適さをも左右したりもします。
光や空気や音や振動などがそれです。それらを生かしたインテリアを工夫することで、また違った雰囲気の空間を創出することができます。
もっともっと目に見えない”モノ”に注目して、それらにこだわりをもつようにすると楽しくなるかもしれませんよ。
新しい生活空間を満喫
声を大にして申し上げたいことは、特に最近のインテリア商品は、創意工夫された新しいアイディアや機能がふんだんに取り入れられた商品が多く、これまでの生活から、より充実したより快適な生活をエンジョイ出来るようになったということです。
たかがインテリアと言うことなかれ、されどインテリアと言って欲しい。と、そんな思いでいます。
そして、ただ単に快適なインテリア空間を創りましょうと申し上げても、人それぞれにとらえ方も違いますので、何とも言えませんが、古いスタイルのインテリアから新しいスタイルのインテリアに着せ替えることで、今までと違う全く新しい生活空間を満喫することも可能になってきます。ということを申し上げたい訳です。
日々の生活の中で、家にいる時間が多く家に憩いや癒しを求める方ならなおさらですね。
快適インテリアのキーワード
今回はインテリアに関する「すっきり」「心地よい」「ちゃんと綺麗に」がキーワードです。
家族みんなの衣類を中心に、たくさんの収納物をすっきりまとめたい。出来れば中が蒸れたり臭気がこもらないように、通気性の良い収納にしたいですね。
玄関をすっきりすることで、訪問してくれる知人の気持ちも爽やかになります。
心地よいインテリアとは、収納と装飾の二つの機能をバランスよく活用することによって実現出来ます。
趣味で集めたコレクターグッズは、ちゃんと綺麗に飾ってあげることで生き生きとした表情になりますよ。
さらに移動可能なコートハンガーや、すき間を有効に活用するすき間収納も見逃せません。
すっきりとした部屋は空間をより広く感じさせ、窓から差し込む光とともに、爽やかな風が吹き抜けるような爽快な気分にしてくれます。
ぐっすり眠れる夜は嬉しい
快眠は心と身体を癒す特効薬です。
外部からの騒音などに悩まされずに、静かな朝を迎えられるのが嬉しいですね。
ペアガラスの窓にして、断熱効果と結露防止に威力を発揮してくれたら嬉しいですね。
雨戸シャッターは強風時に役立ちます。軽量で楽々開閉が嬉しいですね。
ベッドの手の届くところに、3路スイッチを付けて手元でON、OFF。またリモコンでも操作出来れば嬉しいですね。
主寝室に書斎スペースも設けたいなあ。ご主人のための知的スペースがあれば嬉しいですね。
子供たちが、伸び伸びと、そしてすくすく育つように、安眠できるような環境があれば嬉しいですね。
趣味に没頭出来る空間、例えばサウンドルーム
思いきりピアノの練習に打ち込みたい。誰にも気兼ねしないで大音量でCDを聞きたい。カラオケを練習したい。ホームシアターにして映画を心ゆくまで楽しみたい。なんて思うことはありませんか?
誰でも持っているこれらの願望を、どれだけの人が実現出来ているのでしょうか。
趣味に興じる時間はあっても場所がない。お金を出して、それらを満たしてくれる場所に、足を運べば済むことかもしれませんが、自宅にあれば最高ですよね。
そんな場合にぴったりの本格的音空間をつくりましょう。
但し、この空間は音を楽しむための最低限必要な、周囲への思いやり空間でもなければなりません。隣近所から苦情が来るような作りでは、せっかくの楽しみも半減ですからね。その為には、音の防音・遮音・吸音・反響音などを技術的に解決しておく必要があります。
インナーテラスを造ろう
アウトドア感覚で使えるインナーテラスがあれば楽しいですよ。
リビングとオープンにつながっていながら、床面は玄関やポーチ、テラスと同じ素材、同じ床高さ。玄関からお客様をしゃれたおもてなし。
陽ざしをいっぱいにあびたスペースは、サンルームとしても使えます。
趣味の部屋?陶芸?絵の勉強?さあ、あなたはどんな使い方をしますか?
おすすめの構造&仕様の例
高耐震性と高耐久性が住まいの価値を高めます。
基礎は鉄筋コンクリート造のベタ基礎にしましょう。
底盤のベースの厚みは180mmに。分厚いビニールシートを施工すれば土中からの建物内への湿気の上昇を防止します。
要所要所にホールダウン金物をふんだんに使用しましょう。地震時の建物の浮き上がりを防止します。
地震の際の横揺れ防止のために、基礎は出来る限り掘り下げタイプの基礎にしましょう。
耐震用偏心率を限りなく0に近づけた設計にして下さい。強い耐震性を発揮します。
構造材は工場加工品(プレカット材)で全てKD材(乾燥材)を使用しましょう。
屋根材は耐久性の高い材料にしましょう。
玄関・ポーチ・テラス・マルチフィールドの床は、出来れば200mm角の高級タイルの施工をお勧めします。また、内部の床材はムクの高級フローリングの施工をおすすめします。
壁体内通気工法
●高気密だからこそ必要。
結露を防ぎ、耐久性をアップする工法に注目!
外壁は太陽光線で夏場の場合特にかなりの高温になります。
この熱は上昇する性質がありますので、柱の外側に15mm~18mm程度の通気層を設けて、小屋裏を通って屋根に取り付けてある棟換気から逃がしてやります。そうすることで、いつも新鮮な空気が壁体を流れていることになり、夏涼しく冬暖かい家を造ることが出来ます。
当然冷房費などが節約できることになります。
またもう一つの利点として内部結露を抑え木材を保護する役目があります。
高気密住宅のために結露対策はとても重要です。内部に結露が発生しますと木を腐らせ、それによってシロアリ・カビなどの発生原因となります。
上のような施工法にすることにより、内部結露を防ぎ、湿気等を外部に逃すことが出来ますので丈夫で長持ちする家になります。
高温多湿の日本の家屋にとってこの施工法は画期的な工法といえます。