家づくりは一生に一度あるか無いかとよく言われます。言ってみれば人生のビッグイベントといったところでしょうか。
ところが一生に一度のビッグイベントと言う割には、そのビッグイベントを遠くで眺めているだけというのが殆どじゃないでしょうか。
自分の家なのに…、自分がそのイベントに参加出来ない。いわゆる業者任せですね。何が言いたいのかと申しますと、ま、私の話に少しだけ耳(目)を貸して下さい。
私からの提案です。
特に子供さんのいらっしゃるご家族は進んでやってみてください。
まず、大工さんに頼んで(現場監督に頼んでも良い)、工事中の家のどこでも良いです、釘を打ったり板を削ったりしてください。丸ノコの使い方などは、多分大工さんが丁寧に教えてくれる筈です。
子供達は最初はおっかなびっくりですが、慣れてくるとキャーキャー言いながら楽しんでくれます。
残材で何か造ってください。
仮住まいの家に持ち帰って造ってはいけません。今工事中の我が家の現場で造ってください。
時期的には上棟後、床の捨張合板が張られた頃がいいかもしれませんね。犬小屋でも良いし何でも良いのです。思いついたものを造ってください。
造ってる間、子供たちの表情が生き生きとし、きっと滅多に見れないわが子の違った喜びの顔を見ることが出来るかもしれませんよ。
そして、これからが大事です。
この日経験したことを、写真なり絵なり文章にして残してください。
つまり子供たちに感想文を書いたり画用紙に絵を描いたりしてもらうのです。多分、その日子供たちは興奮の余り、いつまでも眠れない筈です。
そして、そして、
この写真や絵や作文を丁寧に包んでカプセルに入れて、家が完成したら床下に置いてください。
ついでに入れておきたいものがあれば、それらも入れてください。年月日をどこかに記しておくことを忘れないように。
そして、そして、そして、
20年後に床下のカプセルを家族みんなで開けてみてください。
あの時の情景が、新たな感動とともに思い出され、そして家族であるという「絆」を強烈に実感する筈です。
思い出がぎっしり詰まったこのタイムカプセルは、おそらく子供たちの他では味わえない貴重な体験として、心のどこかに残っていた筈ですので、思い出と再会できた喜びと感動は格別なものだろうと思います。
♪♪ は し ら の キ ズ は お と ど し の ・・・・・・ ♪♪
小さいころの良き思い出は、加齢とともに懐かしい香りととに膨らんできます。
それはきっと良き思い出を育んできた、家であり家族だと言っても良いのではないでしょうか。
我が家の家づくりに参加する。せめてこのくらいのことはしておきたいですね。