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◇ 地鎮祭と上棟式

家づくりには祭事がつき物ですが、必ず行わなければならないということはありません。
祭事で一般的に行われているのが、地鎮祭と上棟式です。
普段馴染みがありませんので、大抵の方は、いざという時に戸惑ってしまいます。また、地域によってそのやり方が多少違います。
ここでは、一般的に行われている式の内容について触れてみます。

▼ 一般的な地鎮祭と上棟式のやり方

地鎮祭

土地には、幾多の霊が住みついているとされています。その霊を鎮め、工事が事故無く安全に完成するよう、祈願する為に行われる儀式が地鎮祭です。
当然、工事を着工する前に行われます。

通常は吉日の午前中に行われます。敷地のなかほどに祭壇を南向き(北に向かって祈願することになります)に設け、お供物を供えます。祭壇の前当りに砂を盛り、周囲の四隅には斎竹を立て、しめ縄を張って地主神を迎えます。そして神主の祝詞奉上やお払いの後、鍬入れや玉串が奉納されます。
所要時間は神主さんによってまちまちですが、30分から40分程度です。
例えば、玉ぐしの奉納の仕方などは、神主さんが丁寧に教えてくれますので心配はありません。

上棟式

上棟式のことを棟上式とか建前とも言います。屋根の棟木が取付けられた時、つまり家の骨格が立ち上がった時に行われる祭事です。大地を司る神に守護を感謝し、家屋の棟を司る神に工事の成就を願う祭事です。

大安や友引などの吉日に柱や梁を組み上げ、一番高い棟木に破魔矢を飾り四隅の柱に酒と塩・米をまいて建物を清めます。
それが完了しますと、棟梁を中心に上棟式が行われます。神主さんが行う場合もあります。
その後、
地域によっては、餅蒔きが始まります。
隣近所の子供や大人が大勢集まり、屋根の上から蒔かれる餅や駄菓子やお金を拾います。

上棟式と餅蒔きが終わりますと、直会(小宴、なおらい)と呼ばれる宴に入ります。施主の挨拶や乾杯の後宴が始まります。施主から棟梁や関係者にお祝儀が渡されます。
散会時には持ち帰りように酒や折詰が渡されます。

▼ 建主が準備するもの

地鎮祭

地鎮祭ではまずお供物を準備します。
お供え物とは「海の物」「山の物」と言われる野菜・果物・魚・酒・水・塩・米です。
神主さんによっては野菜・果物・魚を用意する場合もありますので、事前に相談しておいて下さい。
また、これらを施工業者に依頼することもあります。その場合は施工業者に領収書と引き換えに料金を支払います。

上棟式

上棟式に用いる神祭用具は施工業者が用意します。
建主は直会の酒と肴、寿司、折詰め、祝儀等を用意します。
尚、上棟式を神主が行う場合には、神主さんへの謝礼とお供物を準備しておきます。

▼ ご祝儀の金額の目安

地鎮祭

神主さんに2~5万円程度。

上棟式

棟梁・現場監督・設計者には1~2万円程度。 職人さんには5千円程度。