電気は日常の生活で最も重要なものの一つです。生活の便利・不便に直結するだけに、器具類の取付け位置や高さなど、事前に十分な検討が必要です。
またバリアフリーや24時間換気との絡みについても良く考える必要があります。
ここでは留意しておきたい主なものだけ述べてみます。
予算的に取り入れられない事もありますが、設計の打ち合わせ時点や請負契約書を締結する時点で、組み込まれているかどうかを必ず確認しておきましょう。
スッキリポール
外部から建物内に電気を引き込む場合、通常建物側は、屋根のどこかにその引き込み口を設置します。またテレビアンテナも同様に、屋根に取付けるケースが多くみられます。
このような場合、取付けた時はいいのですが、経年とともに台風などの影響を受けてしまい、建物に何らかの悪影響を与えてしまいます。また、外観上の見た目もスッキリしません。
そこでお勧めなのが、スッキリポールといわれる、外線引き込み用の電柱みたいなものです。写真のようにアンテナやメーターボックスが取付けられます。
このポールに引き込まれた電気は、地中のケーブルで建物内に配管されて分配配線されます。建物がとてもスッキリしてグッドです。
先行配管工事
スッキリポールからの配線をするための配管を、基礎工事の段階でしておかなければなりません。これを怠ると基礎を削らなければならなくなり(ハツリ工事といいます)、決して良い工事とはいえません。
天井補強工事
シャンデリアなど重たいものを天井に取り付ける場合は、その重さに耐えるだけの補強をしなければなりません。知らない間に突然シャンデリアが落下してきて、怪我しないようにしたいものですね。
キッチンのコンセント
システムキッチンとカウンターの間の立ち上がり壁を利用して、コンセントを取付けることをお勧めします。ちょっとした電気製品を利用したい時などにとても便利です。
インターホンモニターとスイッチカバープレート
インターホンは声だけの応答よりも、訪問者の顔が確認できるTVモニターがお勧めです。防犯用にもなります。カラーモニターがお勧めです。またスイッチのカバープレートは、従来の小さなものよりも大きなスイッチが視覚的にも良く便利です。
その他の留意点
- 寝室の枕元には必ず3路スイッチを設けるか、リモコン付きの照明器具にしましょう。
- 廊下や階段室には夜中の歩行がしやすいように常夜灯を付けましょう。
- スイッチの位置が分かるようにホタルスイッチなども検討しましょう。
- トイレや洗面所や台所などは人感センサー付の照明器具にすると便利です。
- エアコンやコタツ、電子レンジ、ドライヤーなど、割合電気を食うものを同時に使用しても、ブレーカーが落ちないように容量を確保しておきましょう。
- 夜の雰囲気を演出するための調光器やフロアスタンド等積極的に取り入れましょう。
- ドアや引戸とスイッチの位置関係が不便にならないように事前にチェックしましょう。