部屋の天井は水平なところがまだまだ一般的です。
ところが、アメリカやヨーロッパなどでは、2階の子供部屋とか夫婦の寝室などは勾配天井(斜め天井)が数多く見られます。これには理由があります。
実は天井が水平な四角い空間よりも、平面形状も同じことが言えるのですが、天井に勾配をつけるなどの変化をつけることで、脳の思考回路に刺激を与え物事に対し創意工夫するようになり、子供がクリエイティブな思考になるとされています。
毎日暮らす部屋ですから、このことはとても大事な意味を持ちます。
山小屋のようなイメージを抱かせてくれる勾配天井は、通常の水平天井よりも大きな空間になりますので、子供を温かく包み込み語りかけるような空間にもなります。
設計の仕方によっては、大人にとっても子供にとってもホットする空間になるのではないかと思います。
勾配天井のある部屋は、部屋内の空気の流れに変化があるため、結露やカビが発生しにくい効果もあるようです。
以上のような理由と、ちょっとしたロフトの造り易さやデザイン上の面白さもあったりしますので、積極的に設計に取り入れて貰いましょう。写真はその一例でリビングの勾配天井です。
特に2階で取り入れる場合は、屋根からの熱が部屋内に侵入しないような工夫や、冷暖房などの熱効率や照明の工夫、さらには予算などを配慮しながら取り組む必要はありますが、いろいろな利点が考えられる勾配(斜め)天井を、取り入れてみてはいかがでしょうか。