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◇ 見積書・契約・工事金の支払いについて

この記事は約4分で読めます。

このテーマは、プランニングよりも重視しなければならない、家づくりの中枢をなす極めて重要なテーマです。
どちらかと言いますと、少々ややこしくて煩わしいところがありますので、ややもすると尻込みしたり、ま、業者に任せておけばいいか、なんて気になりがちなのですが、自分の思い通りの良い家を建てたいのでしたら、絶対にそういう気持ちになってはいけません。
腰を据えて一つ一つじっくり検討する姿勢が求められます。


▼ 見積について

電卓・見積いまどき見積書無しで工事が行われるとは到底考えられませんので論外とします。
大事なお金をドブに捨てなくて済むような対策はいくらでもあります。そうならないようにまず意識することが極めて大事なことなのです。
業者から見積書が提出された際の注意事項を列記してみます。

  • 一式見積書だけの契約は絶対に止めましょう。
  • 明細見積書の中の数量と単価は、仕様書や図面と良く照らし合わせて、一項目ずつじっくり検討しましょう。
  • 疑問点は業者に問い合わせしたりして、納得するまで議論しましょう。
  • また、明細見積書の内容の意味が解からない時は、専門家に聞きましょう。
  • 工事途中での新たな追加工事は、費用を伴うことを認識しておく。

▼ 契約について

契約いまどき契約書無しで工事が行われるとは到底考えられませんので論外とします。
一般的に契約行為の重要性については、今更申し上げることではないと思いますが、実はトラブルの原因で一番多いのがこの契約に関することなのです。
施主と業者が、請負契約を締結する際の注意事項を列記してみます。

  • 契約行為そのものが法的にどれだけの重みがあるかを、しっかり認識する事がまず肝要です。
  • 口約束はケガのもとです。一切しないようにしましょう。約束事はどんな些細な事でも、全てなんらかの形で契約書や仕様書もしくは見積書に記載される事をお勧めします。
  • 押印する前に今一度図面と仕様書と契約書の内容に、間違いや食い違いあるいは施工範囲等を確認しておきます。
  • 押印したら全てが自己責任となります。これは業者も同様です。契約行為は1:1の相互責任行為です。
  • 予定の竣工期日に工事が完成しなかった場合、遅延損害金等の請求ができる旨の条項は必ずいれておくべきと思います。
  • 建物を建築することばかりに気をとられがちですが、建物竣工後の維持管理をどうするかがむしろ大切です。保証期間や手直しが発生した時の迅速な対応等について、あらかじめ確認しておきましょう。
  • 念の為工事の下請人名簿を提出してもらっておきましょう。

▼ 工事金の支払いについて

契約金が確定し、契約書を締結しますと工事金の支払い義務が発生します。契約金の支払いは、各社まちまちですが通常次のようになります。

  • 契約時 10%~20%
  • 上棟時 25%~30%
  • 中間時 35%~40%
  • 竣工時 30%~10%

工事金の支払いについての留意事項を列記して見ます。
竣工金について

  • 竣工金は工事が完了した後に支払うものですが、ここで竣工の確認をしておくべきです。
    1. 工務店(住宅メーカー)の担当者もしくは責任者と、契約内容(契約書・図面・見積書)通りに施工されてるかどうかをチェックします。場合によっては、専門の建築士に依頼して立ち会ってもらう手もあります。(この場合、建築士に支払う費用が発生します)
    2. 電気業者や水道業者、ガス会社等の立会いを求め、取り扱いについての説明をしてもらいます。
    3. 工事の不備や漏れはないか。
      見積書のグレードと合致した材料が使われてるか。
      建具の開け閉めはスムーズか。
      壁等に傷はないか。
      塗装ムラはないか。
      ガス機器は正常か。
      水道関係は正常か。
      電気は正常か。
      等々、結構チェックする項目はたくさんあります。これらを、一つ一つ確実に行いましょう。
    4. 手直し(ダメ工事とも言います)を必要とする個所が発見されたら、書面にまとめてもらい、双方が持っておきます。
    5. 手直しの完了する日を確認しておきます。書面に書いてもらって下さい。
    6. その書面全部の手直し(ダメ工事)が完了して、初めて竣工ということになります。確実にチェックしましょう。
  • 竣工が確認できたら、支払いの話を進めることになります。
  • 手直し(ダメ工事)が終わるまでは、いかなる理由があっても絶対に支払ってはいけません。支払ってしまっては後の祭ですよ。くれぐれも注意しましょう。
  • 手直し前に、どうしても支払いをしなければならなくなった場合は、少なくとも、手直し(ダメ工事)に匹敵する分の、工事代金を差し引いて支払いましょう。その方が、万一の場合でも安心です。


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