◇ 日暮どき
やわらかですね あなたの手温もりつたう あなたの手握りしめれば 熱くなるもう少しだけ そのままで私の好きな 日暮どき歩いてみようか 海あたり水平線に 夕日が落ちる
◇ 恋に違いない
花が咲き 木々たちが色めくようにときめきの色をキャンバスに描くこの胸の鼓動は何色?今この時の切なさは何色?あなたの顔の輪郭に 赤々燃える朱色のルージュ
◇ 花燈(はなあかり)
無数に広がる花の群蝶が舞い 鳥が舞う時を忘れて 人が舞う憧れの美しさ 散り行く切なさ短く咲いた熱き思い 今が春よと歓喜の調べ
◇ 夕陽
なぎの海岸 白い砂浜 遠くに霞む山々水平線の彼方に浮かぶ夕陽影を抱いた客船が人々の 幾多の歓喜 無限の感動を乗せて行くいとしき人に逢いたいと 海に託し 夕陽に叫ぶ逢えない日々の切なさを 何で描けばいいのだろう
◇ 慕情
ぽっかり開いたこの胸で ヒューヒューと鳴る隙間風耐えきれない寂しさ どうしようもない切なさ鼓動が止まる 記憶が消える時の刻みとともに 想い出は遠い彼方引き戻す力はか弱く 戻って来いと叫ぶ声はか細く止めど流るる 慕情の涙
◇ 夢想
夢の中で交わしたキスは 甘い香りが漂って果てしなく広がる 情熱の嵐遠い夜空でまたたく星が 切ない心に微笑みかけるいつしか君と手を取り合って 渡る小橋にかわせみの指差すかなたに消え入りそう
◇ 遠くにありて
いつのまにか 心を制御できなくなりました今までそんなこと 一度もなかったのにいつのまにか 眠れない夜が続くようになりました今までそんなこと めったになかったのにいつのまにか 空を眺めて寂しさを感ずるようになりました
◇ 秘密のささやき
いつも訪ねてくれる季節だから今日は内緒のお願い聞いてくれる?来年も訪ねてきてくれるでしょ?その時でいいから あの人のこと そっと教えて!