短歌(1)
-春の詩-
●ときめいて 時を忘れて かの人に
そっと手を触れ 花の如くに
そっと手を触れ 花の如くに
●わがむねに いとしき人の 思いやり
刻み込まれて 春の雨音
●触れてよと 願う心の 花つぼみ
春にはじけて たとえば乳房
●応えない あなたを責めて 目に涙
まぶたの裏で 魚がはねる
●大草原 駆ける駿馬の ふと止まり
前脚掲げて 霧立ちこめる
●君恋し 日ごとにつのる せつなさを
想い出に詰め そっと綴じ込め
●あこがれのまだ見ぬ君と待ち合わせ
微笑返しに恥らうわたし