長いようで短い人生 心に響く感動と共に生きれたら……
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◇ 初秋に寄せて

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短歌(3)
-初秋に寄せて-
今年の夏はいろいろなことがありました。
良いこと悪いこと、反省もしました。後悔もしました。喜びもありました。悲しみもありました。そして楽しいことも一杯ありました。

一つ一つが想い出に化してしまいます。この中で心の奥底にいつまでも消えてなくならない、想い出は幾つあるのでしょう。加齢と共に想い出の数は増えますが、思い出せない想い出も数多くあります。

時は流れつづけて止まることを知りません。若かりし時の、時空を超えたほとばしる情熱は次第に変化し、小さな情熱と、わずかな感動を求めてさまよい歩いています。今や時の流れを静かに受け入れなければなりません。

加齢は時の流れの意味を鮮明にしてくれました。加齢は時の大切さを教えてくれました。今ある自分が一瞬でもいい輝きを得る為に、何をしなければならないかを、問われているような気がします。

加齢と共に美しく。
身も心もこんな気持ちでいたいと思う昨今です。

そして今、秋になりました。
四季の中でも秋ほど短く感ずるものはありません。それだけにこの季節が、何か、いとおしく感ぜられるのは私だけでしょうか。

拙作ですがこんな気持ちを詩にしてみました。

- 秋の詩 10篇 -

縁側の 風鈴の音の 今一度
     名残惜しさを そっと綴じ込み

秋の海 若者達の 夢の跡
      渚に残る 夏のぬくもり

ふとみれば 風の谷間に 咲く花の
      可憐なしぐさ 君とダブらせ

秋空に 女心を うながして
     ほのかな愛が 燃えて咲くかも

柔肌に 涼しき風と 降る雨を
     もっと恋せと そっと滑らせ

天高く 内なる思い 吐き出して
      恋せよ乙女 輝きよ増せ

彼の人に 思いを寄せて 叫ぶれど
       微笑み返し  秋ぞ侘しき

青柿を 頬にあてがい あの人の
       思い何処に 知らんと欲す

人恋し 季節はいつも 訪れど
     あふれる心 如何に伝えん

コスモスの 命限りに 線路端
       友は何処か 我ここにあり