日々是好日(15)
-至福のひととき-
あなたとの出会いがなければ
あなたが教えてくれなければ
私は今も
辛い毎日を送っていたかもしれない
あなたが教えてくれなければ
私は今も
辛い毎日を送っていたかもしれない
あの日は雨だった
古びた家の窓を落ちる雨の雫を見ながら
私は泣けて泣けてしかたなかった
これからどうやって生きていけばいいのだろう
何とかしなければ 何かを始めなければ……
あなたは傘をそっと差し掛け
「どうしたの元気出して」と言ってくれたね
頬を伝う私の涙を
見も知らないあなたはそっと拭いてくれた
優しく微笑みながら
・
・
・
あなたとの出会いがなければ
あなたが教えてくれなければ
私は今も辛い毎日を送っていたかもしれない