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ステップ【6】留意事項(知って得する現場チェックの知識)
[6-14]どうしても気になること
私は良からぬ事態といいますか、
決してあってはならない現場を幾つも見てきました。
お客様と施工業者との壮絶な争いに発展したり、裁判問題になったり……。
私とは関係のない他業者もしくは他人様の出来事ですので、ほっておけばいい訳ですが、そうもいきません。
どうしてそうなってしまったのか、
それは事前に防止できなかったのかなど、
私の頭の中でぐるぐると回転する走馬灯のように、家を造るときの心配事が駆け巡ります。
そもそも、
このようなHPを立ち上げて、家を建てたいと思っている人たちの為に、
万分の一でもお役に立てればと思った動機も、そんな事件を数多く見聞きしてきたからです。
何とかしなければならないと思ったからです。
家づくりは、本来楽しく感動的な筈です。
夢と希望を乗せて航海する船のようなものです。
ですが一方では、
この船が安全に航海できるように、長く長くローンを払い続けていかなければなりません。
ですから、ですから、
もうこれ以上、欠陥住宅を作ってはならないのです。
もうこれ以上、建主が涙するような事態を引き起こしてはならないのです。
悲劇を被った当事者の、
慟哭にも似た悲痛な叫びを、悩みを、誰が聞き誰が解決してくれるのでしょうか。
家はテレビみたいに、出来上がったものを買う建売住宅やマンションのケースを除き、
注文住宅(規格型住宅も含みますが)の場合は、
大抵の場合は、お客様のイメージを元に、現場で一つ一つの部品を組み合わせながら造られていきます。
JIS規格などの各社共通の製造マニュアルなどがあろう筈がなく、
結局、とどのつまりは各工務店、各ハウウメーカーの頭の中がマニュアルですので、 その設計や施工のレベル、家づくりのコンセプトみたいなものが、大きく左右してくることは誰でも容易に理解できることだろうと思います。
欠陥住宅が後を絶たない原因を考えた時に、
ややもすると業者のみが非難される状況にありますが、
実のところ、そうでもなく、
建主の側の理解力や、家づくりを他人ごとのように業者に任せっきりにしている現実や、肝心の業者選定のあいまいな基準などが、そうさせている、と言っても良いのじゃないかと思います。
もちろん、
請負った業者の施工レベルの低さが、その原因の最たるものだという事は論を待ちませんが、どうやって、チェック機能を正しく働かせるかのスイッチが、自分の手元に無いことも一つの原因だと言いたい訳です。
その業者を選んだ責任は、
業者の請負責任と同時に存在すべきで、悲劇にならない処方箋は必ずある訳ですので、その辺の事前の認識が絶対的に必要だ、ということを強調したい訳です。
悲劇にならないための勉強を、自らしてくださいと強調したいわけです。
少々きついことを言ったような気もしますが、
私の頭の中で、どうしても気になっている一つとしてご理解いただければ幸いです。